シーズン開幕目前! ザルツブルク2年目の南野拓実が挑む熾烈な生存競争

カテゴリ:ワールド

山口裕平

2015年07月23日

ボールを縦に速く運ぶプレーも自然に出せている。

プレシーズンマッチでは、昨季よりもチームにフィットしたプレーを見せている。南野の2年目のシーズンに期待が高まる。(C) Getty Images

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 夏真っ盛りのオーストリアでは、欧州各国の主要リーグに先駆けて、7月25日に国内リーグが開幕する。ザルツブルクで2シーズン目を迎える南野拓実にとっては初めての開幕戦となるが、3年連続国内二冠を目指すチームの仕上がりも順調のようだ。
 
 一足早く行なわれた国内カップ戦の初戦では格下相手に7-0で快勝。開幕4日前の7月21日に行なわれたドイツの強豪レバークーゼンとの練習試合は1-1で引き分けた。まだ開幕まで時間のあるレバークーゼンのコンディションが十分でなかったとはいえ、昨季のCLベスト16のチームに互角以上の戦いを演じたことはザルツブルクにとって大きな自信となった。
 
 ザルツブルクは今季新たに監督を迎えたが、ゆっくりとチーム作りをしている暇はない。クラブ史上初となるCLに参戦するためだ。国内では圧倒的な強さを見せているザルツブルクだが、CLでは予選で涙をのみ続けており、本戦出場はもはや至上命令と言える。リーグ開幕直後に始まる予選3回戦までに、チームを完成させなければならないのだ。
 
 当然、新監督には大きな期待と重圧が掛かることになる。昨季までセカンドチームの指揮を執っていたツァイドラー監督は、ラングニック前スポーツディレクターの下、ホッフェンハイムでコーチを務めていたこともある、ラングニックの系譜を継ぐ人物だ。
 
 ジャージ姿で激しいリアクションを見せる姿は、ジーンズに襟付きのシャツという格好でタッチラインから戦況を見守っていたヒュッター前監督とは、実に対照的だが、目指すサッカーはほとんど変わらない。インテンシティの高いサッカーが、今季も受け継がれることになる。
 
 南野も「やるべきことは変わらない」と口にする。必要とされるのは、激しいプレッシングに素早い切り換え、そして奪ったボールを速く前へ運ぶこと。監督からは「できるだけ少ないタッチで前にボールを運ぶよう求められている」と言うが、そうした要求も昨季と変わらない。
 
 昨季ザルツブルクで半年間プレーしたことでチームのコンセプトは確実に理解し、身体に染み込ませてきた南野だが、その技術の高さ故か、昨季まではやはりボールをしっかり収めてから運ぼうとする意識が抜けきらないところがあった。しかし、先のレバークーゼン戦では浮いたボールをそのまま前線につなぐようなシーンがたびたび見受けられた。縦への速さを自然に出せるようになったのだろう。
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