[高校選手権２回戦]帝京長岡３-２神村学園／12月31日（金）／等々力陸上競技場

　第100回全国高校サッカー選手権で２回戦から登場した神村学園は、初戦で帝京長岡と対戦。前半に２失点を食らったものの、そこから奮起したのが２年生のＦＷ福田師王とＭＦ大迫塁だった。

　後半４分、ＣＫで大迫が鋭いクロスを打ち込むと、そこに反応したのが福田。素早い動き出しでマークを外し、エースがニアサイドに強烈ヘッドを決めた。

　後半18分にも失点を喫したが、２年生コンビが再び意地を見せる。またしても右ＣＫから大迫がニアにクロスを送り、福田が打点の高いヘディングでファーに流し、ＭＦ佐藤璃樹（３年）のゴールをアシストした。
 

　大迫の高精度キックと福田の跳躍力抜群ヘッドは紛れもなくスーパーだった。しかしチームとしては一歩及ばず、２-３と敗戦。昨年はともに１年生ながら選手権を経験し、今年は大迫がＵ-17、福田がＵ-18日本代表に選ばれるなど、世代別代表の経験も積んだ。それでも涙を呑んだふたりが来年、どう成長するのか、有村圭一郎監督は明るい未来を描いていた。

「１年生の時から数えて２年が経ちましたが、好きなようにさせてきたところがあります。 来年は最終学年の選手として、いろんな責任を背負いながらやらなないといけない。なので来年、１年間の伸び率が１番高いんじゃないかなと思っているので、責任のなかで見せるプレーとして、どんな選手になっていくかは楽しみにしていただけたら」

　１、２年生時は先輩に引っ張られて伸び伸びとプレーし、鮮烈なインパクトを残した。最終学年の「責任」で、福田と大迫は果たしてどう成長するのか。個のスキルは申し分ないだけに、悔しさを糧にさらに飛躍する姿を楽しみに待ちたい。

取材・文●志水麗鑑（サッカーダイジェスト編集部）