第100回全国高校サッカー選手権は12月31日、首都圏各会場で２回戦の16試合を開催。優勝候補筆頭の青森山田が快勝スタートを切ったほか、静岡学園、帝京長岡、大津などが３回戦に駒を進めた。一方で前回覇者の山梨学院は佐賀東の軍門に降り、初戦敗退を余儀なくされている。

　駒沢会場で初戦を迎えたのが青森山田だ。キックオフ直後からエースＭＦ松木を軸とする分厚いアタックを仕掛けて大社を押し込んだが、島根代表も互角以上の運動量で対峙し、なかなか絶好機を奪うには至らない。前半をスコアレスで折り返すと、後半に青森山田はラッシュを決め込む。３分にＣＫの流れからＦＷ名須川が決めて先制点をゲット。これを皮切りに13分に田澤が、28分には松木がゴールを挙げ、終盤にも３点を加えてみせた。終わってみれば圧巻の６ゴール奪取で、幸先良いスタートを切っている。

　２回戦屈指の好カードとなった帝京長岡vs神村学園戦は、前者に軍配が上がった。前半16分に右サイドからＤＦ佐々木の送ったロングスローをＦＷ渡辺が豪快なダイレクトボレーで合わせて先制。32分にも渡辺が敵陣中央を切り裂いて２点目を挙げた。後半４分、神村学園にＭＦ大迫のＣＫからＦＷ福田に頭で決められて１点差となるも、帝京長岡は同18分にＦＷ三宅が豪快なスーパーボレーを蹴り込んで３点目。35分にＣＫからふたたび失点して詰め寄られるも……なんとか３-２で逃げ切り、凱歌を上げた。
 

　山梨学院と佐賀東の実力校対決は、いきなり開始３分に動く。佐賀東のＭＦ森田のパスを受けたＭＦ中山がみずから切れ込んで鮮やかなシュートを決め、見事に先手を取る。その後は両チームともアグレッシブに攻め合い、見せ場の多い攻防戦に。拮抗した展開は終盤まで続き、次なる１点を取ったのは佐賀東だった。後半38分、カウンターからＦＷ溝口が２点目を決めて、前回覇者の野望を打ち砕いた。

　静岡学園は１回戦で流経大柏を撃破した近大和歌山と対戦。技巧派軍団は強固な守備ブロックの前に手を焼き、クロスを上げられても最後の１本を繰り出せない。それでも、勝利を飾ったのは静学だった。後半半ばからいっそう攻勢を強めると、迎えた26分、左サイドを抜け出したＭＦ古川のグラウンダークロスを、中央で待ち受けたＭＦ小泉が倒れ込みながらダイレクトで蹴り込み、これが決勝点に。辛くも１-０で難敵を退けた。