[高校選手権１回戦]堀越２-１高知／12月29日（水）／駒沢陸上競技場

　根底にあるのはリベンジだ。

　29年ぶりに出場し、過去最高の８強進出を果たした前回大会以上の結果を目指す堀越は、１回戦で高知と対戦。前半４分と同20分に古澤希竜（３年）がゴールを挙げると、同25分に高知の西田慎太郎（３年）に１点を返されるも、以降は危なげない試合運びで、そのまま２-１でタイムアップを迎えた。

【高校サッカー選手権１回戦PHOTO】堀越２-１高知｜前半のリードを最後まで守り抜いた前回大会８強の堀越が勝利！２回戦へと駒を進める

　勝利の立役者となった古澤は試合後の会見で、２年生ながらエースとして活躍が期待されたものの、無得点に終わった前回大会を回想。同学年の中村ルイジがゴールを奪った３回戦の丸岡戦（〇２-０）に触れ、ふつふつと湧き上がる過去の悔しさを明かすとともに、今回奪った２発には手応えを示している。

「ルイジがヘディングを決めて、あの試合に勝てたのはすごく嬉しかったのですが、あの試合も含めて結構自分のシュートチャンスをモノにできなかったので、試合を見返すたびに悔しい思いをしていました。今年は絶対に全国に出て、こういう大舞台で絶対に点を決めてやろうと思いながら１年間努力してきたので、本当に努力は裏切らないなと思いました」

　絶対的エースは、自身が背負う「10番」への想いもこう語る。
 

「去年の日野（翔太）君は、29年ぶりの扉を開けて全国ベスト８という記録を残した10番だったなかで、今年の10番は大したことないなと絶対に言われたくなかったので、今年の10番もやるなと思わせるようなプレーが出来て良かったです」

　昨年は準々決勝で高校サッカー界の横綱・青森山田に０-４と完敗を喫した。その小さくない差を身をもって体感した古澤は、人一倍努力を重ねてきたと胸を張る。

「特にフィジカルに関してすごい差を感じたので、そこのところで当たり負けしない身体作りというのは、この１年、チームの誰よりも徹底してやってきたという自信はあります。それに今年は自分たちが３年生になって、自分で点を取らなきゃいけないなという責任感もあったので、少ないチャンスをしっかりモノにできるようにシュート練習なども積み重ねてきました」

　青森山田と同じDブロックを戦う堀越は、準々決勝で再び因縁の相手と対戦する可能性がある。自らのゴールでリベンジするためにも、チームの目標であるベスト４入りのためにも、まずは次の長崎総科大附との２回戦で負けるわけにはいかない。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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