カップ戦でリバプールを劇的勝利に導いた南野拓実が自身の現状について語った。地元紙『Liverpool ECHO』が伝えている。

　現地時間12月22日に開催されたカラバオカップの準々決勝で、リバプールはホームでレスターと対戦。左ウイングで先発した南野は１-３で迎えた68分に絶妙のポストプレーでディオゴ・ジョッタの得点をアシストすると、95分には鮮烈なボレーで、PK戦を経ての逆転勝利に導く同点ゴールを奪ってみせた。
【動画】試合終了間際に劇的な同点弾！南野が決めた鮮烈ボレーシュート

　同カップでは３試合連続の先発で、その全ての試合でゴールと強烈なインパクトを放っている日本代表FWだが、要のリーグ戦ではいずれも途中からで６試合の出場（プレータイムは64分）のみだ。決して順風満帆とは言えないイングランド挑戦３シーズン目に、本人は率直な心境をこう明かしている。

「選手として、僕は常に全試合に出場したいと思っています。出られない選手にはフラストレーションがつきものですが、僕はそのフラストレーションをポジティブな姿勢に変えていきたいとも思っています。もっと試合に出たいし、もっとやれるということを証明したいので、悔しさをバネに全てをポジティブに変えています」

　さらに「監督は試合に出ていないときも、いつも声をかけてくれて、モチベーションを高く保つことができます。どの選手に対しても常に公平なので、彼のマネジメント能力にはとても感心しています」と、ユルゲン・クロップ監督に絶大な信頼を寄せる26歳は、世界屈指のビッククラブでプレーする意味を改めて説いている。
 

「僕は世界最高のクラブにいて、このクラブで自分のキャリアの中で最高の時間を過ごすことができる。前にも言ったように、このクラブにできるだけ貢献したい。それが僕にできる最高のことです。

　カラバオカップではより多くの出場時間を与えられています。自分に何ができるかを示し、自分を証明するチャンスであり、チームの勝利に貢献できたことをうれしく思っています。これからも同じようなことを続けていけたらと思います」

　来月に行なわれるカラバオカップの準決勝では、冨安健洋が所属するアーセナルと相まみえる。その冨安は負傷により戦線離脱中のため、日本代表対決の実現は不透明となっているが、南野はクラブの公式マッチデー・プログラムの中で「彼がイングランドに来てから、連絡を取り合っています」と関係性を明かし、後輩の圧倒的な活躍ぶりを語っている。

「アーセナルに完璧にフィットしている。彼は日本で最高の選手の１人であり、プレミアリーグでプレーするようになったことを本当にうれしく思っています」

　今冬にはアフリカ・ネイションズカップを戦うモハメド・サラーとサディオ・マネが離脱予定のなかで、日本のエースは来たるべきチャンスを確実にモノにすることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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