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「そのグローブで優勝しろよ!」二足のわらじでJFLを目指すクリアソン新宿GKの粘り勝ち人生と西川周作の姿

カテゴリ:特集

佐藤亮太

2021年11月23日

社会人としてデスクワークもこなしながら守護神としてチームを支える元浦和レッズGKの岩舘直の現在

クリアソン新宿の守護神として活躍する岩舘。写真:Criacao Shinjuku提供

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 大一番を迎える選手がいる。

 今季、関東リーグ1部を破竹の11連勝で優勝。来季JFL参入に向けた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(以下・地域CL)決勝ラウンドに駒を進めたCriacao Shinjuku(クリアソン新宿)所属GK岩舘直だ。
 
 岩舘は2009年、アルテ高崎に加入すると11年に水戸ホーリーホックに移籍。14年6月には移籍によりGK陣が2人になったことに伴い、浦和レッズに期限付き移籍した。この時、岩舘は水戸に還元すべく、できるだけ多くのものを吸収しようと必死だった。

 シーズン終了後、岩舘は水戸に戻るとばかり思っていたが、普段の姿勢を高く評価したミハイロ・ペトロヴィッチ監督の鶴の一声で期間延長。16年には完全移籍し19年まで在籍した。その間、公式戦の出場はなかったが、練習場での丁寧な対応でファン・サポーターの多くから愛された。翌20年からCriacao Shinjukuに加入。いまに至る。

 社会人との二足のわらじの岩舘は株式会社Criacaoで営業部および地域共創室に所属。自転車で得意先を回るうちに、チームを、岩舘自身を覚えてもらえるようになった。不慣れなデスクワークに「連戦のほうがまだいいかも」と音を上げたそうだが、持ち前の性格か、試合翌日は休暇をとる選手が多いなか、ひとり出社し、黙々と業務を行なった。また地元・新宿を盛り上げるイベントを企画するほか、新規の法人パートナー向けに、講師を務めるなど仕事の幅を広げている。

 また人気は変わらず、会社近くの行きつけのフレンチレストランには聖地巡礼のようにファン・サポーターが訪れ、岩舘のコーナーができるほどだ。

 Criacao Shinjukuで守護神として戦ううち、岩舘は他人ではなく、自分へ、そしてチームへ意識を向けている。

「試合で何が必要なのかが明確になった分、毎日の練習で見直し、鍛えてきた。正直、浦和の時のほうが身体は動けるが、試合に勝たせるため、常に考えている」

 この考えに至った過程にはGK西川周作の存在がある。メンタルがモノをいうGKというポジション。自然体たろうとする西川の姿を岩舘は見てきた。

「試合に出ている選手の振る舞いは西川さんから学んだ。いつも西川さんはどうだったかなと浮かんでくる。きっとしんどい時や試合翌日とかいろんな気持ちがあっただろうけど、西川さんは僕らにそうしたものを見せなかった。でも、いまの自分はもう出しまくりで……だから、余計にすごいなと思う」
 
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