11月13日、第100回全国高校サッカー選手権の都府県予選が全国各地で開催され、新たに17の代表校が本大会へ名乗りを上げた。

　実力伯仲の名門対決となった静岡決勝は、静岡学園が藤枝東を下して２年ぶり13回目の本大会行きを決めた。ボール支配で上回って攻勢を仕掛ける静岡学園に対して、藤枝東は組織的な堅守で対抗し、スコアレスでハーフタイムを迎える。試合が動いたのは後半７分だ。静岡学園は左CKから伊東が豪快ヘッダーをねじ込み、鮮やかに先制点を挙げる。リードを奪ってもアグレッシブな姿勢を崩さず、反撃に出たい藤枝東に対して果敢なハイプレスを敢行した静岡学園。後半37分にカウンターから磐田入団内定の古川が追加点を決め、見事２-０で寄り切って見せた。

　東京Ａ決勝は堀越と國學院久我山が激突。序盤からペースを握った堀越は左サイドハーフの山口を中心に攻撃を仕掛け、相手ゴールに迫る。前半11分にその山口のゴールで先制すると、22分には古澤の右CKに渡部が合わせて加点。さらに31分にも山口とのワンツーから抜け出した高谷が冷静にGKを外し、ネットを揺らした。後半は最終ラインを押し上げられず、後半13分、20分の連続失点で１点差に詰め寄られたが、以降は粘り強い守備で対峙。アディショナルタイムにセットプレーで相手GKが上がったところを突き、古澤が試合を決める４点目を蹴り込んで2年連続出場を決めた。

　続く東京B決勝では関東一と大成が鎬を削った。序盤から一進一退の展開が続き、互いに球際で激しい攻防が繰り広げられる。そして０-０で迎えた後半14分、徐々にペースを握っていた関東一が均衡を破る。ロングスローの流れから池田が頭で決め、待望の先制点を奪った。その後も２列目の肥田野を起点にカウンターを仕掛け、相手が前がかりになった裏を巧みに突くと、34分には若松の左クロスに本間が合わせてリードを広げた。その後も攻撃の手を緩めず、クリーンシートで２年連続４回目の本大会出場を掴んだ。
 

　神奈川決勝では、７年連続のファイナル進出を果たした桐光学園と、５年ぶりに頂上決戦へと勝ち進んだ相洋が対戦。試合は序盤から主導権を握った桐光学園が前半８分、キャプテンマークを巻く三原のヘッドで先制点を奪う。後半はリズムを取り戻した相洋に何度か危険なシーンを作られるも、GK吉田のスーパーセーブなどで相手に得点を許さない。そして後半30分、ファーサイドに流れたクロスの折り返しを豊田がヘディングで押し込み追加点。２-０の快勝を収めた桐光学園が、３年ぶり12回目の本大会出場を決めている。

　阪南大高と履正社の顔合わせとなった大阪決勝。いきなりラッシュを決め込んだのはインターハイ予選王者だった。前半４分、エース鈴木のＰＫで先制した阪南大高は、同10分に相手のクリアボールを稲垣が頭で捉えてリードを広げる。27分にはふたたび鈴木が狙い済ましたミドルを右足で叩き込み、俄然優位に試合を進めた。後半は履正社に押し込まれる時間帯もあったが、集中力を切らさずにシャットアウト。阪南大高が３-０で勝利し、インターハイに続く全国切符を手中に収めた。選手権本大会は６年ぶり２回目の出場だ。

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