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【日本代表】森重不在の中、期待に応えられなかった昌子源。「叩かれてナンボ」の精神でさらなる成長を期す

カテゴリ:日本代表

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年06月08日

「いや、応えられていないんじゃないかな」

「いや、応えられていないんじゃないかな」
 
 本来の実力を出し切れたとは言い難い。「もっとできたと思う」と唇を噛む。何よりも、失点に直接、関与してしまった。納得できるパフォーマンスでなかったのはあきらかだった。
 
 それでも、昌子自身にとっては、さらなる成長につながる貴重なゲームでもあった。改めて記すまでもないが、失点については誰よりも深く反省している。アウェーでのイラク戦でまたピッチに立てれば、「意地でも次は無失点で」と意気込む。
 
 シリア戦の失点後、昌子が真っ先に考えたのは「クヨクヨする必要はない」ということだ。責任逃れではない。下を向くことの危険性を熟知しているからだ。
 
「引きずったら、またやられる。そういう経験はあるんで。過去には1試合で2失点、絡んだこともある。そうならないためにも、切り替えるしかない」
 
 成長するためには、苦い経験が必要であることも知っている。自らの失態の後、前を向くのはそう簡単ではない。それでも「失点に絡んだことのないCBなんて絶対におらんと思う」と言い聞かせて、普段通りのプレーを貫こうとする。
 
 そのメンタルの強さこそ、昌子の強みだろう。「2段上がって、1段下がる。そういうサッカー人生」を歩んできた。高卒で加入した鹿島では、最初の頃は「ボロカス言われた」。そこで潰されるようなヤワな男ではないからこそ、代表の舞台に立つことができている。
 
「それでも応援してくれる人は絶対にいる。そういう人らのためにも、もっともっと活躍して、堂々としている姿を見せたい」
 
 もがきながら、這い上がってきた。そして、日本代表の肩書きも手に入れた。その成功体験があるからこそ、「痛い想いをして、強くなっていく」と言い切れる。
 
「失点してナンボ、叩かれてナンボ。(CBは)やられて成長するポジションだとも思っている。勝負の世界である以上、勝つ人もいれば、やられる人もいる。そのなかで、自分もちょっとずつ強くなっていければ」
 
 イラク戦で先発から外されるかもしれないが、それで「俺もええわと、投げ出すほどカッコ悪いことはない」というスタンスだ。シリア戦のミスで評価を下げたとしても、「またJリーグで結果を出せば、選んでもらえるはず」とあきらめるつもりはまったくない。
 
 ピッチ上のプレーと同様に、粘り強く、貪欲に上を目指そうとする。チームに迷惑をかけたのは重々承知している。だからといって、落ち込んでいる場合ではない。この経験を糧に、さらに逞しく成長することが、結果的にチームを強くする。
 
 次世代を担うべき24歳のCBは今、大きな飛躍を遂げようとしている。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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