DFながらも完封試合に快感を覚えない室屋成。森保ジャパンで“持ち味”を発揮できるか

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年08月31日

今回は若手主体とはいえ“正真正銘”の代表入り

FC東京の室屋は森保ジャパンで力を発揮できるか。写真:徳原隆元

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 2018年8月30日、9月の親善試合(7日のチリ戦、11日のコスタリカ戦)を戦う日本代表のメンバーが発表された。ロシア・ワールドカップの出場メンバーはほとんど招集されず、かなりフレッシュな顔ぶれとなった。
 
 4年後のカタール・ワールドカップを見据えれば、ここからチームの中心になるべきなのがリオ五輪世代だろう。実際、今回のメンバーにも遠藤航、大島僚太、植田直通、中島翔哉などが名を連ねている。
 
 そのひとりで、今後の代表を引っ張っていくのではないかと注目されているのが、FC東京の室屋成だ。しかし、8月初旬に「4年後のカタール・ワールドカップに向けて室屋選手にかかる期待は大きいですよね?」と質問を投げかけると、本人は「え、そうなんですか(笑)」と意外そうな表情を見せた。
 
「もちろん、そう言ってもらえるのは嬉しいし、光栄なことではあるんですけど。正直、選手として何も成し遂げていませんからね。しっかりとキャリアを積んだうえでそう評価されるようになりたいです」
 
 この時点では代表選考についても「あまり意識していなかった」。とはいえ、やる気がないわけではない。室屋には室屋の考え方がある。
 
「(代表)メンバーに入れるかは監督次第なところもあります。監督のスタイルに合わなければ招集されないと思うし、その意味で代表を意識するのはどうかなと。呼ばれればチームのために全力を尽くしますけど、選ばれないなら選ばれないで特に気にしないという感覚です」
 
 代表デビュー戦のE-1選手権・北朝鮮戦(17年12月9日)では珍しく緊張もあって、力を発揮できなかった。「あの時は追加招集ということもあって、戦術を理解できないままデビューという流れでしたから、頭と身体の両方がついてこないという感じでした」という室屋も、今回は若手主体とはいえ“正真正銘”の代表入りである。それだけに、真の意味での実力が試されそうだ。
 
 今季のFC東京でのスタンスは「どんどん前に出て行くこと」である。
 
「最近は迷わず(相手を)抜こうと。それでボールを奪われても仕方ないというようなスタンスでプレーしています。もちろんパスコースが空いていたらワンツーなども狙いますが、ある程度は強引に仕掛けていきたいです」
 
 全2ゴールに絡んだ7節の鹿島戦に代表されるように、自身の言う「持ち味」である攻撃力を今回のチリ戦やコスタリカ戦で発揮できれば面白い。DFながらも完封試合に快感を覚えない室屋が、森保ジャパンでどう輝くか。
 
 それまでこだわっていなかった「日本代表への意識」がどう変わるかも、大きな見どころになりそうだ。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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