久保建英との怪童対決ならず! 白い巨人が54億円を投じた17歳はU-17W杯招集外へ

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年09月30日

若きエースを手放せない、フラメンゴの苦しい事情。

末恐ろしい大器、V・ジュニオール。本人が楽しみにしていたU-17W杯へに出場は見送られた。(C)Getty Images

画像を見る

 まさに、急転直下の展開だ。ブラジルU-17代表でフラメンゴ所属のFWヴィニシウス・ジュニオール。すでに大会エントリー済みだったU-17ワールドカップ(インドで10月6日に開幕)への出場が見送られることとなった。
 
 現在17歳のジュニオールは、今年5月にレアル・マドリーが4500万ユーロ(約54億円)の巨費を投じて獲得したことで、一躍その名を世界に轟かせた。FIFAの国際移籍規定により18歳になるまでは国外移籍ができないため、正式な移籍は次の誕生日である2018年7月18日以降。プロデビューしたのは今年3月ながら、すでに鋭い仕掛けと天性のゴール嗅覚で得点を重ね、フラメンゴの前線になくてはならない存在となっている。
 
 ほんの1週間前、ブラジルの大手ネットワーク『GLOBO』の取材に対して、ジュニオール本人は「絶対にコパで勝って、インドでみんなと一緒に世界一になりたい」と意気込みを語っていた。コパ? 実はフラメンゴとブラジル・サッカー連盟(CBF)はひとつの約束事を交わしていた。コパ・ド・ブラジル決勝でフラメンゴが優勝すれば、ジュニオールをインドに派遣すると。だが9月28日に行なわれたクルゼイロとの決勝第2レグはスコアレスドローに終わり、2戦合計1-1。フラメンゴはPK戦の末に敗れてしまった。
 
 翌金曜日、レイナウド・ルエダ監督は「あらゆる点を考慮して、ジュニオールの代表行きをキャンセルすることにした」と結論を述べ、「彼は代表チームの何週間に及んだ強化合宿に一日も参加していない。重要な戦力なのは理解しているが、いまや我々にとっても大切な存在なんだ」と理由を説明し、理解を求めた。
 
 背景にあるのは、こんな事情だ。
 
 フラメンゴはコパ・ド・ブラジル優勝に全精力を傾けていた。頂点に立てば、来季のコパ・リベルタドーレスの出場権を獲得できるからだ。もしこれを逃せば、ブラジル全国選手権で上位に食い込まなければならない。シーズンは佳境で、フラメンゴは現在7位。出場権が与えられるのは6位までで、シリアスな戦いが続いている。
 
 CBFのスポークスマンは「彼はすでにインドのビザを持ち、金曜日には合流してくれるものと期待を寄せていたが、フラメンゴは敗れてしまった。再度先方と協議はしたが決定は覆らず、残念ながら招集を断念するに至った」
 
 ブラジルU-17代表はひとり少ない20名で、ビッグトーナメントに臨む。
  
 グループリーグの成績次第ではラウンド・オブ16で日本と戦う可能性があり、ブラジルが誇る至宝と久保建英、平川怜らとの対戦も十分に起こり得た。ジュニオール自身の声明は発表されていないが、さぞや落ち込んでいることだろう。
【関連記事】
【現地発】「ネイマール孤立」の舞台裏…なぜパリSGで味方がD・アウベスだけに?
クラシコがなくなる? カタルーニャ州が独立したらバルサはどうなる?
エジプト代表の守護神が「W杯最年長出場」を狙う! で、いま何歳?
「インテリスタのヌードモデル」がセクシーすぎる! 得点時の動画では…
セクシーすぎる「神ボディ」のロシア人モデルがハメスの離婚原因?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ