自らのミスを発端に先制点を許すが……。
自分のミスは自分で取り返す――。
この想いを胸に、日大藤沢2年生MFの梶山かえでは、ピッチの上を最後まで縦横無尽に走り回った。
梶山はボランチとして攻守の要となる存在だが、ベスト4入りを懸けた準々決勝の旭川実戦の立ち上がり、痛恨のミスを犯してしまう。11分、自身の不用意なプレーからショートカウンターを浴び、最後は旭川実MFの中田怜治に豪快なミドルシュートを決められてしまった。
だが、ここから梶山は意気消沈するのではなく、気迫溢れるプレーを見せたのだった。
「中盤の出来が日藤の鍵を握っている。僕がダメだったら、チームのバランスは崩れてしまう。だからこそ、落ち込んでいる暇はなかった」
自分の心が折れるということは、チームのバランスが壊れるということだ。この自覚が不動のボランチの背中をより強く押していた。運動量を上げ、攻撃的な両サイドバックが攻撃参加をすると、そのカバーリングに走った。スペースを消して、カウンターケアをするだけでなく、マイボールになった瞬間には攻撃のギアを入れて、前線のアタッカーに絡んでいく。この獅子奮迅の動きには、「絶対に取り返す」という強い気迫が感じられた。
この梶山の気迫が周囲の味方に伝わったのか、日大藤沢イレブンの動きも徐々に活性化。30分には中央でFW柏木純が、左サイドをオーバーラップしたDF中村翔輝に展開すると、中村はそのままドリブルで左サイドを突破して中央へ折り返す。このボールをFW桐蒼太がヘッドで押し込んで、日大藤沢が同点に追いついた。
後半に入り、さらに攻撃の手を強める日大藤沢は、後半14分にFW比留間輝に代えて屈強なストライカーの三田野慧を投入すると、同23分には桐に代えてFWギブソン・マーロンを投入。今大会でハマりにハマっている『必勝リレー』でさらに畳み掛けた。
チーム全体が攻撃的な姿勢になるなか、梶山は慎重にバランスを取りながらプレーするが、「僕が上がることで、前の人たちがプレーしやすくなる。よりチームとして前に出るなかで、自分が後ろ、後ろとならずに行ける時は行こうと思っていた」と、チャンスを伺いながら要所でスプリントして前線へ駆け上がった。
そして、この姿勢がついに結実する。試合終了間際の後半35分、右CKを得ると、中村の蹴ったボールはMF小屋原尚希の頭を経由し、ファーサイドでフリーになっていた梶山の下へ。梶山は確実にボールを頭でインパクトして、ゴールに押し込み、チームに逆転ゴールをもたらした。このゴールが決勝点となり、日大藤沢がベスト4へ駒を進めた。
この想いを胸に、日大藤沢2年生MFの梶山かえでは、ピッチの上を最後まで縦横無尽に走り回った。
梶山はボランチとして攻守の要となる存在だが、ベスト4入りを懸けた準々決勝の旭川実戦の立ち上がり、痛恨のミスを犯してしまう。11分、自身の不用意なプレーからショートカウンターを浴び、最後は旭川実MFの中田怜治に豪快なミドルシュートを決められてしまった。
だが、ここから梶山は意気消沈するのではなく、気迫溢れるプレーを見せたのだった。
「中盤の出来が日藤の鍵を握っている。僕がダメだったら、チームのバランスは崩れてしまう。だからこそ、落ち込んでいる暇はなかった」
自分の心が折れるということは、チームのバランスが壊れるということだ。この自覚が不動のボランチの背中をより強く押していた。運動量を上げ、攻撃的な両サイドバックが攻撃参加をすると、そのカバーリングに走った。スペースを消して、カウンターケアをするだけでなく、マイボールになった瞬間には攻撃のギアを入れて、前線のアタッカーに絡んでいく。この獅子奮迅の動きには、「絶対に取り返す」という強い気迫が感じられた。
この梶山の気迫が周囲の味方に伝わったのか、日大藤沢イレブンの動きも徐々に活性化。30分には中央でFW柏木純が、左サイドをオーバーラップしたDF中村翔輝に展開すると、中村はそのままドリブルで左サイドを突破して中央へ折り返す。このボールをFW桐蒼太がヘッドで押し込んで、日大藤沢が同点に追いついた。
後半に入り、さらに攻撃の手を強める日大藤沢は、後半14分にFW比留間輝に代えて屈強なストライカーの三田野慧を投入すると、同23分には桐に代えてFWギブソン・マーロンを投入。今大会でハマりにハマっている『必勝リレー』でさらに畳み掛けた。
チーム全体が攻撃的な姿勢になるなか、梶山は慎重にバランスを取りながらプレーするが、「僕が上がることで、前の人たちがプレーしやすくなる。よりチームとして前に出るなかで、自分が後ろ、後ろとならずに行ける時は行こうと思っていた」と、チャンスを伺いながら要所でスプリントして前線へ駆け上がった。
そして、この姿勢がついに結実する。試合終了間際の後半35分、右CKを得ると、中村の蹴ったボールはMF小屋原尚希の頭を経由し、ファーサイドでフリーになっていた梶山の下へ。梶山は確実にボールを頭でインパクトして、ゴールに押し込み、チームに逆転ゴールをもたらした。このゴールが決勝点となり、日大藤沢がベスト4へ駒を進めた。