【甲府】6年ぶりのJ1の舞台で新境地を切り開く――35歳のアンカー、兵働昭弘の充実

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年05月15日

「いろんなことにトライしている。勉強の日々ですよ」

新天地でアンカーに挑戦中の兵働。中盤の底から繰り出す正確なミドルパスは一見の価値ありだ。(C)SOCCER DIGEST

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[J1リーグ11節]横浜 1-0 甲府/5月14日/ニッパツ
 
 担当クラブの選手でないだけに、なかなか話を聞く機会がなかったが、ようやくそのチャンスに恵まれた。
 
 横浜対甲府の一戦、試合後に担当である横浜の選手を取材しつつ、甲府の背番号15の姿を探していた。
 
 兵働昭弘。今季から甲府の一員となり、数日前に35歳になったばかりのMFだ。
 
 筑波大を卒業後、2005年に清水に加入。当時、長谷川健太(現G大阪監督)が率いるチームで主力として活躍した後、11年に柏に移籍し、J1優勝を経験。しかし翌年には千葉に新天地を求め、以後、大分、水戸とJ2でプレーしていた。
 
 J1で戦うのは、実に6年ぶりだ。キャリア的にも、年齢的にも、移籍を経てトップリーグに返り咲き、しかもレギュラーとしてフル稼働するのは、稀なケースではないだろうか。
 
「オファーをくれて、こうしてJ1のチームでまたやれている。練習から刺激があるし、試合では代表クラスの選手や強力な外国人助っ人と戦えて、そこでも刺激があるなか、新しい監督の下、新しいポジションでいろんなことにトライしている。勉強の日々ですよ」
 
 ベテランと呼ばれる年齢に達している兵働だが、甲府ではアンカーに挑戦中だ。
 
「新境地? ホント、そんな感じですよ。今まではもうひとつ前で、ラストパスを狙ったり、シュートの場面に顔を出したりとかだったけど、今は後ろからゲームを組み立てることに重きを置いていますね。
 
 守備では、相手のパスコースを限定したり、3バックが前に出ていけば自分がそのカバーに回る。攻撃では、スルーパスよりもそのひとつ前のパス、フリーの味方に良いボールをつないで、そこからチャンスを作れれば、という風にやっています」
 
 新たなチャレンジを、「面白い」「充実している」と語る。そんな兵働に、「今、どこを目指しているのか」と聞けば、相変わらずの人懐っこい笑顔を見せつつも、真剣な口調で答えてくれた。
 
「一番は、このアンカーというポジションを極めること。年齢も重ねてきて、スプリントの回数も減ってきているけど、これまでの経験を生かして、真ん中にしっかりポジションを取って、チーム全体の状況を把握しながら、攻撃も守備も中心になってやれればいい」

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