最年長出場記録更新のキラーイの堅守が光る。

1972年大会以来の勝利を手にしたハンガリー。アラバなど世界的なタレントを擁するオーストリアから見事な1勝を挙げた。 (C) Getty Images

警告=オ:ドラゴビッチ(33分、66分) ハ:ネーメト(80分)
退場=オ:ドラゴビッチ(66分) (C) SOCCER DIGEST
6月14日、フランスのボルドーで行なわれたグループFのオーストリア対ハンガリー戦は、ハンガリーが2-0でオーストリアに完勝した。
ハンガリーのGKキラーイが40歳と74日というEURO史上最年長の出場記録更新した試合は、キックオフからわずか40秒でオーストリアのアラバが強烈なミドルシュートで、そのキラーイの守るゴールを強襲し、幕が開けた(シュートは惜しくもポストを叩く)。
いきなりのチャンス創出でリズムを掴んだオーストリアは、長短のパスを織り交ぜながら攻撃を構築し、再び決定的なシーンを作り出す。
10分、左サイドからカットインしたアルナウトビッチのスルーパスにアラバが抜け出し、シュートと放ったが、これはキラーイの正面を突いてしまい、得点には至らない。
序盤から続けざまにピンチを迎えたハンガリーは、細かいパスワークで徐々にボールを持てるようにはなったものの、敵陣バイタルエリアから先でのパス精度を欠けたため、決定的なシーンを生み出せない時間が続いた。
それでも、ハンガリーは守護神キラーイが35分にユヌゾビッチの決定機をストップするなど、前に仕掛けるオーストリアにゴールを割らせない。
スコアレスで迎えた後半、先制点を奪いたい両チームはシンプルなパス交換から敵陣深くに侵入するも、前半と同様にラストパスの精度が上がらず、ゴールを脅かすことができない。
その中でハンガリーが55分にカットインからジュジャークが強烈なミドルシュートを放つ。これはGKアルマーに弾き出されるも後半最初のビッグチャンスを掴む。
この一撃で、チームのギアが上がったハンガリーは62分に積極的な仕掛けから均衡を破る。
バイタルエリア中央でMFのクラインハイスラーが1トップのサライとワンツーで仕掛けると、そのMFからのリターンパスをCBとGKの間で受けたサライが滑り込みながら、ゴールに流し込み先制点を決めた。
ビハインドを追うオーストリアに66分、プレッシャーが掛かるアクシデントが襲う。
敵ペナルティエリア内で、ルーズボールを処理しにいったCBのドラゴビッチが相手DFのカダールを引っかけてしまい、2枚目の警告を受けて退場となってしまったのだ。
次戦のポルトガル戦に向けて、なんとか勝点を手にしたいオーストリアは78分に中盤の攻撃的なMFシェプフを投入。さらに最終ラインを高く設定し、リスクを犯して前に出る。
しかし、ハンガリーが、この相手の苦策を冷静に見極め、カウンターからダメ押し点を奪う。
87分、プリスキンのスルーパスで相手最終ラインに抜け出したシュティーベルがGKとの1対1を冷静かつ鮮やかなループシュートで制し、ハンガリーが試合を決定付けた。
アディショナルタイムにアルナウトビッチの強烈なシュートをGKキラーイが三度ストップし、逃げ切りに成功したハンガリー。戦前の予想を覆してオーストリアに完勝し、EURO本大会で44年ぶりに勝点3を手にした。
【回想】長かった空白期間……古豪ハンガリーの44年間
ハンガリーのGKキラーイが40歳と74日というEURO史上最年長の出場記録更新した試合は、キックオフからわずか40秒でオーストリアのアラバが強烈なミドルシュートで、そのキラーイの守るゴールを強襲し、幕が開けた(シュートは惜しくもポストを叩く)。
いきなりのチャンス創出でリズムを掴んだオーストリアは、長短のパスを織り交ぜながら攻撃を構築し、再び決定的なシーンを作り出す。
10分、左サイドからカットインしたアルナウトビッチのスルーパスにアラバが抜け出し、シュートと放ったが、これはキラーイの正面を突いてしまい、得点には至らない。
序盤から続けざまにピンチを迎えたハンガリーは、細かいパスワークで徐々にボールを持てるようにはなったものの、敵陣バイタルエリアから先でのパス精度を欠けたため、決定的なシーンを生み出せない時間が続いた。
それでも、ハンガリーは守護神キラーイが35分にユヌゾビッチの決定機をストップするなど、前に仕掛けるオーストリアにゴールを割らせない。
スコアレスで迎えた後半、先制点を奪いたい両チームはシンプルなパス交換から敵陣深くに侵入するも、前半と同様にラストパスの精度が上がらず、ゴールを脅かすことができない。
その中でハンガリーが55分にカットインからジュジャークが強烈なミドルシュートを放つ。これはGKアルマーに弾き出されるも後半最初のビッグチャンスを掴む。
この一撃で、チームのギアが上がったハンガリーは62分に積極的な仕掛けから均衡を破る。
バイタルエリア中央でMFのクラインハイスラーが1トップのサライとワンツーで仕掛けると、そのMFからのリターンパスをCBとGKの間で受けたサライが滑り込みながら、ゴールに流し込み先制点を決めた。
ビハインドを追うオーストリアに66分、プレッシャーが掛かるアクシデントが襲う。
敵ペナルティエリア内で、ルーズボールを処理しにいったCBのドラゴビッチが相手DFのカダールを引っかけてしまい、2枚目の警告を受けて退場となってしまったのだ。
次戦のポルトガル戦に向けて、なんとか勝点を手にしたいオーストリアは78分に中盤の攻撃的なMFシェプフを投入。さらに最終ラインを高く設定し、リスクを犯して前に出る。
しかし、ハンガリーが、この相手の苦策を冷静に見極め、カウンターからダメ押し点を奪う。
87分、プリスキンのスルーパスで相手最終ラインに抜け出したシュティーベルがGKとの1対1を冷静かつ鮮やかなループシュートで制し、ハンガリーが試合を決定付けた。
アディショナルタイムにアルナウトビッチの強烈なシュートをGKキラーイが三度ストップし、逃げ切りに成功したハンガリー。戦前の予想を覆してオーストリアに完勝し、EURO本大会で44年ぶりに勝点3を手にした。
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