12月30日に開幕する高校選手権の組み合わせが決まった。
 
　抽選会で会場が一番どよめいたのが、前回準優勝の前橋育英（群馬）と大津（熊本）の対戦が決まった瞬間だった。インターハイ予選こそ敗れたが、夏を越えて大きく成長した前橋育英と、G大阪入団が内定するFW一美和成とDF野田裕喜のU-18日本代表コンビを擁する大津。ともに攻撃力が武器で、白熱の撃ち合いになることは間違いない。
 
　野洲（滋賀）ー聖和学園（宮城）も面白い一戦だ。ともにドリブルとテクニックを重視したチーム同士で、「ドリブルの技術を磨き上げて初戦に臨みたい」と聖和学園の丹野裕太主将が語ったように、お互い自慢の武器で真っ向から組み合う覚悟だ。
 
　12月30日の開幕戦は、駒澤大高（東京）ー阪南大高（大阪）という、ともに大学リーグで有力チームの附属高校同士の対決。31日の１回戦では、尚志（福島）ー京都橘（京都）、國學院久我山（東京）ー広島皆実（広島）が注目で、特に組織力が高い尚志と、U-18日本代表の２年生FW岩崎悠人を筆頭に、突破力に秀でた選手を揃える京都橘の対戦は必見だ。
 
　１月２日の２回戦に目を向けると、冒頭で触れた前橋育英－大津のほかに、前回王者の星稜（石川）と玉野光南（岡山）の対戦が興味深い。
 
　玉野光南は、世界的に話題になったスーパーゴールばかりがフィーチャーされるが、組織としても力があるチーム。河﨑護監督が事故から完全復活し、夏以降に急成長を遂げた前回王者・星稜との一戦は、ハイレベルな戦いになるだろう。
 
　果たして、1月11日に埼玉スタジアムでのファイナルに進出するのは、どのチームなのか。今年は飛び抜けた実力校がいないだけに、１回戦から目が離せない戦いが続きそうだ。

対戦カードとスケジュールは以下のとおり。

●第94回全国高校サッカー選手権大会組み合わせ
開幕戦／12月30日（水）
駒澤大高（東京Ｂ）－阪南大高（大阪）＝駒14：05
 
１回戦／12月31日（木）
札幌大谷（北海道）－鹿児島城西（鹿児島）＝Ｎ１
中京大中京（愛知）－初芝橋本（和歌山）＝Ｎ２
藤枝東（静岡）－香芝（奈良）＝浦２
各務原（岐阜）－佐賀北（佐賀）＝浦１
尚志（福島）－京都橘（京都）＝駒２
新潟明訓（新潟）－那覇西（沖縄）＝フ１
遠野（岩手）－東福岡（福岡）＝フ２
青森山田（青森）－大社（島根）＝三１
聖和学園（宮城）－野洲（滋賀）＝三２
秋田商（秋田）－鳴門（徳島）＝等１
矢板中央（栃木）－大分（大分）＝等２
國學院久我山（東京Ａ）－広島皆実（広島）＝西１
明秀日立（茨城）－四日市中央工（三重）＝駒１
帝京三（山梨）－高松南（香川）＝オ１
日大山形（山形）－山口県鴻城（山口）＝オ２
 
２回戦／１月２日（土）※対戦カードが決定しているもの
星稜（石川）－玉野光南（岡山）＝Ｎ１
正智深谷（埼玉）－明徳義塾（高知）＝浦１
丸岡（福井）－松山工（愛媛）＝浦２
米子北（鳥取）－市立船橋（千葉）＝フ１
桐光学園（神奈川）－長崎南山（長崎）＝等１
富山一（富山）－日章学園（宮崎）＝三２
都市大塩尻（長野）－神戸弘陵（兵庫）＝西２
大津（熊本）－前橋育英（群馬）＝フ②
※他８試合
 
■３回戦／１月3日（日）
■準々決勝／１月５日（火）
■準決勝／１月９日（土）＝埼／第一試合12：05／第二試合14：20
■決勝／１月11日（月・祝）＝埼14：05
 
【試合開始時間】
１＝12：05、２＝14：10
 
【会場】
駒＝駒沢陸上競技場（東京）
Ｎ＝ＮＡＣＫ５スタジアム大宮（埼玉）
浦＝浦和駒場スタジアム（埼玉）
フ＝フクダ電子アリーナ（千葉）
三＝ニッパツ三ツ沢球技場（神奈川）
等＝等々力陸上競技場（神奈川）
西＝味の素フィールド西が丘（東京）
オ＝ゼットエーオリプリスタジアム（神奈川）
埼＝埼玉スタジアム2002（埼玉）