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【ワールドサッカー回顧録】1980年代以降限定:一世を風靡したドリブルの十五傑(1)――ロナウジーニョ、フィーゴetc.

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2015年10月30日

まさにブラジル・サッカーの神髄を体現した。

卓越したテクニックと比類な創造力で、相手を苦しめたクラッキも、08年にバルセロナを退団して以降は移籍を繰り返し、現在はフリーに。 (C) Getty Images

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File 01
RONALDINHO
ロナウジーニョ
(元ブラジル代表FW/現無所属)
生年月日:1980年3月21日
主な所属クラブ:パリSG、バルセロナ、ミラン
 
 アルチ(芸術)とアッレグーリ(喜び)というブラジル・サッカーの神髄を体現した、稀代のエンターテイナー。ストリートの遊び心が詰まったドリブルはあらゆる相手を無力にし、数々の伝説的なシーンを生み出した。惜しまれるのは、ドリブルに負けないくらい奔放だった私生活。絶頂期は短かった。

圧巻のパフォーマンスで、ベルナベウを震撼させたのは05年のクラシコだ。 (C) Getty Images

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●伝説のドリブル名シーン
 サンチャゴ・ベルナベウがスタンディングオベーションに包まれたのは、05年11月19日のクラシコだ。それが異様な光景だったのは、その喝采が宿敵バルサの10番に向けられていたからだった。鮮やかすぎるドリブルから2ゴールを奪ったロナウジーニョはこの夜、伝説になった。
 
 1点目は60分。左サイドでボールを持つ。加速しながらセルヒオ・ラモスをひらりとかわしてトップスピードに乗ると、ペナルティーエリア内でタックルにきたイバン・エルゲラにまったくチャンスを与えず、右足でGKイケル・カシージャスのニアを撃ち抜いた。
 
 そして78分、衝撃の2点目がベルナベウを震撼させる。同じように左サイドをドリブルで突き進む。細かいフェイントでまたしてもS・ラモスを転がすと、今度は身体を開きながらファーサイドを測ったように、射抜いてみせた。スコアは3-0。圧倒的なパフォーマンスに脱帽したベルナベウの観客は立って拍手を贈り、そのままスタジアムを後にする者も少なくなかった。
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