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【J1採点&寸評】柏×山形|真っ向から激突し合う、白熱の好ゲーム。柏の前に“山の神”山岸が立ちはだかる

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年09月20日

柏はCF工藤が3度の決定機を仕留め切れず、ホームで痛い勝点1。

【警告】柏=鈴木(54分)/山形=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】山岸範宏(山形)

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 【試合内容】
 ボールポゼッションとパスサッカーで打開する柏、ハイプレスからカウンターを狙う山形という構図が予想されたが、序盤から互いにゴール前でチャンスを作るスリリングな展開が続いた。
 
 開始1分、柏は輪湖の縦パスから工藤がシュートチャンスを迎えたものの、GK山岸の好セーブに阻まれる。すかさず山形もサイドチェンジから山田がフリーでシュートを放ったがゴールネットは揺らせない。
 
 15分過ぎからゲームは少し落ち着いたものの、両チームの切り替えが目まぐるしく、カウンターの応酬となる。それでも互いに決定機を作りながら、守備陣も身体を張った守備で魅せ、スコアレスのまま前半を折り返す。
 
 後半も一進一退の攻防が続く。柏は56分の工藤のシュートがポストに嫌われ、一方の山形も65分のアルセウのミドルがゴールわずか右へ――。終盤、さらにヒートアップし、アウェーチームが86分にカウンターからネットを揺らして歓喜したが……オフサイドの判定に。さらに柏もその3分後にクロスに武富がゴール前で合わせたが、その決定的なシュートも山岸のビッグセーブに止められる。
 
 試合のボルテージが高まるなか、0-0で試合終了のホイッスルが鳴る。決着はつかなかったものの、多くの見せ場があり、内容も充実した、とても見応えのある一戦だった。
 
 【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・11節

【チーム採点】
柏 5.5
試合中盤からボールを支配したが、決定機を決め切れずノーゴールに終わる。内容自体は決して悲観するものではなかった一方、試合後にサポーターから飛んだブーイングも受け止めねばなるまい。
 
山形 6.5
90分間しっかり陣形が統制され、相手を上回る走力とスタミナを披露。リーグ戦16試合勝ちなしとはいえJ1残留への意地を見せた。このドローを次戦につなげられるか、が重要だ。
 
【柏|採点・寸評】
GK
21 菅野孝憲 5.5
山形のフィニッシュ精度の低さ、それにゴールポストに救われた。個人的なパフォーマンスは平均点とはいえ、同じGK山岸に比べ、チームへの“パワー還元度”は低かったか。
 
DF
3 近藤直也 6
今季2度目のスタメン出場。パスコースの切り方や空中戦の強さはさすがだったが、クリアやビルドアップの精度は改善の余地がある。
 
4 鈴木大輔 5.5
54分、裏を取られたR・フランクのユニホームを掴んで警告を受ける。球際で負け、カウンターを食らう場面もあり、本来の力強さに欠けた。
 
22 輪湖直樹 6.5
8月20日の松本戦で、脳震盪により試合中に病院へ搬送されたアクシデントから約1か月ぶりに復帰。開始直後に工藤に鋭い縦パスを通したのをはじめ、推進力、球際に飛び込む気迫など、ブランクを感じさせない気持ちのこもったプレーを見せた。
 
27 キム・チャンス 6
高木利との“27番対決”は見応え十分。特に終盤は圧力を強めて前へ突き進み、次々とクロスを供給した。ただ、クリスティアーノとの連係面は、縦への展開のみ。横の揺さぶりや緩急を織り交ぜるなど、バリエーションを増やしたい。
 
MF
7 大谷秀和 6.5
大きなゼスチャーで指示を出して中盤のトライアングルをコントロール。栗澤交代後はアンカーに入り、身を挺したスライディングとクリアで決定的なピンチで防ぎ、無失点で切り抜けた。
 
15 武富孝介 5.5
ペナルティエリア内にはよく顔を出したが、タイミングが合わずボールコントロールでミス。89分、サイドからのクロスに技ありのチップシュートを放ったが、山岸のスーパーセーブに阻まれた。
 
28 栗澤僚一 6
第2ステージ2節・横浜戦以来スタメンに名を連ね、出場停止の茨田に代わりアンカーへ。最終ラインに落ちた際に裏を取られる不安定な守備を見せた場面もあったが、全体的には上手くセカンドボールを拾い、素早く捌いていた。どちらかと言えば流れを円滑にする潤滑油的なバランサーなだけに、展開力を求めるのは酷だったか。
 
FW
9 工藤壮人 4.5
36分、CBの間をすり抜けてパスを受けてGKと1対1に。右足アウトでゴールを狙ったが、枠を捉え切れない。56分にはシュートがポストを叩くなど、計3度の決定機を外したのはエースとしていただけない。本人も試合後に「責任を感じている」と唇を噛み締めた。
 
11 エデルソン 6
来日後最長の84分間プレー。スピードと軽快なステップを織り交ぜたドリブルで相手DFを翻弄し、輪湖との連係も良好。コンディションは上がってきている。
 
30 クリスティアーノ 5.5
球際の激しさ、最後まで諦めずにボールを追う姿勢でチームの士気をアップ。ただ、シュート3本は空砲に終わり、試合終盤はエデルソンとの攻撃に偏った感は否めない。
 
交代出場
MF
25 小林祐介 6
ギャップに入り込み、パス回しを促す仕事ぶりが冴えた。くさびを受けてからの鋭いターンでDFをかわし、縦へのスピードを上げることで猛攻ムードを演出した。
 
MF
26 太田徹郎 -
ゴールが欲しい場面で登場。89分、絶好のボールが転がって来たものの、山岸の威圧感に圧されたのか、ふかしてチャンスを逃した。
 
監督
吉田達磨 5.5
試合中、細かくポジショニングを指示。「対山形」の狙っていた展開はできていたが、ゴールは生まれなかった。ACL敗退の喪失感を埋めたかったが……。
 

柏の工藤(左)は三度のビッグチャンスをものにできず。チャンスによく絡んでいたが、やはり決め切らなけばならなかった。写真:徳原隆元

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輪湖(22番)は脳震盪により試合中に病院へ搬送されたアクシデントから約1か月ぶりに復帰。ブランクを感じさせない気持ちのこもったプレーを見せた。 写真:徳原隆元

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