J１リーグ ２ndステージ・１節
川崎フロンターレ-FC東京
７月11日（土）／18:30／等々力陸上競技場

川崎フロンターレ
１stステージ成績：５位   勝点30　９勝３分５敗　32得点・26失点
 
【最新チーム事情】
●ドルトムント戦で刺激を受け、内容の濃いトレーニングをこなす。
●中村をトップ下に置く形を試す。
●FW安が千葉に移籍。
●怪我人が復帰し、トレーニング場の活気が戻る。
 
【担当記者の視点】
　ドルトムント戦で衝撃の６失点を喫し、世界水準を目の当たりにした。パスやプレスのスピードは段違いで、手も足も出ずに敗れた形だが、“良薬口に苦し”という諺もあるように、川崎にとってこの経験は決してマイナスにならないはずだ。事実、トレーニングの質は高くなっており、怪我人の復帰も相まって、練習場は活気に満ちている。
 
　因縁の「多摩川クラシコ」で第２ステージが幕を開ける。システムは３-４-１-２で、中村をトップ下に置く形になりそうだ。懸案の２ボランチは、復帰間もない大島、ボランチ姿が板についてきた谷口が組む。このトライアングルを中心にボールの保持率を高め、相手を押し込みながら、２トップと両翼を起点に切り込む狙いだ。
 
　ベンチには小林、杉本、森谷など流れを変えられる駒が揃い、さらに新戦力の田坂も顔を並べる。理想的な試合運びは、先制点を奪って主導権を掌握し、パス回しで相手を疲弊させ、さらに田坂を途中投入して危なげなく逃げ切る。念願のタイトル獲得に向けて、ここで最高のスタートを切りたい。
 
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FC東京
１stステージ成績：２位　勝点35　11勝２分４敗　24得点・18失点
 
【最新チーム事情】
●武藤が抜けた前線に、オーストラリア代表のネイサン・バーンズとスペイン国籍のサンダサを補強。調子が良さそうな後者は第２ステージの初戦でいきなり先発も!?
●米本を怪我で欠く影響で、４-３-１-２から４-４-２にシフト。梶山と高橋の２ボランチで、「多摩川クラシコ」に挑む。
●第１ステージ最終節の清水戦で２ゴールの前田、今季初得点を決めた東を含め、誰が武藤の穴を埋めるか。
 
【担当記者の視点】
　前回の多摩川クラシコで劇的な決勝弾を決めた武藤は、ドイツのマインツへ。果たして、この前エースの穴を小さくするのは誰かが第２ステージで最大の焦点となる。昨季のAリーグでMVPに輝いたネイサン・バーンズ、昨季のスペイン２部リーグで14得点を挙げたサンダサはいずれも即戦力と期待されるアタッカーで、起用法が注目される。
 
　第２ステージも堅守速攻に近い戦い方が踏襲されるはずで、ベースとなる守備ブロックのパフォーマンスも大きな鍵になる。ディフェンスから崩れると元も子もないので、先制点は与えたくない。
 
　２位で折り返した第１ステージの勢いを消さないためにも、いきなり躓きたくない。武藤移籍後の初戦で敗れればチームはネガティブな空気に呑まれかねないだけに、敵地でも勝点３を狙って“武藤なしでも戦っていける”というプライドを示してもらいたい。