４月25日に行なわれたJ２第11節で、RB大宮アルディージャと北海道コンサドーレ札幌が、前者のホームで対戦。前半は途中から大宮、後半は序盤から札幌が主導権を握るなか、先制したのは大宮。67分に藤井一志がボレーシュートを決め、この１点を守り抜いたホームチームが１－０で勝利した。

　この試合で指揮を執った両軍の監督は、かつて師弟関係にあった。大宮の長澤徹監督と札幌の岩政大樹監督は、2015年から２年間、ファジアーノ岡山で監督と選手の間柄だった。

　それから９年の時を経て、監督としての初対決が実現。２人は、どのような思いだったのか。

　試合後の取材で、まず岩政監督は「非常に楽しみにしてきました」と明かし、こう振り返った。

「試合中も非常に楽しめました。楽しめたという言い方は、負けた監督としてどうかな、と思うので言葉は難しいですが。徹さんと僕の対戦ではないですけど、前半に大宮がリズムを掴んで、僕たちが修正してリズムを掴み、それにまた徹さんが対応してくるというところを楽しめた試合ではありました」
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　そして、「お互いのチームの良さは出た試合だったと思います。徹さんとの対戦が初めてでしたが、これからも何回も対戦させてもらえればいいと感じました。僕にとって恩師と言える存在ですし、監督をやるうえで、徹さんであればどう考えるのか、どういうことをするのかは、一つの僕のヒントになることが多いので」と続けた。

　この話を長澤監督に伝えると、かつての教え子を「ビッグクラブの鹿島や札幌で監督をやっています。海外（タイのポリス・テロFC）にも挑戦しています。監督として素晴らしいキャリアを積んでいる、素晴らしい監督だと思います」と称える。

　一方で、そこまで岩政監督のことは意識していなかったようだ。

「どちらかというと、グラウンドの状況に僕は対応していただけです。僕はあまり意識せずに、ピッチで起こった現象に対し、単純にコーチたちと考えながら対応していました」

　初対戦は、恩師に軍配が上がった。次の対決は８月30日、札幌のホームで相まみえる。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

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