「チームの勝利が最優先。私は“エゴイスト”ではない」
――鹿島戦のゴールは、得点を常に意識していたからこそ生まれたと言えるでしょうか?
「私は常々、チームが第一であると考えています。もちろん、FWとして得点を取ることが仕事ではありますが、チームが勝てるなら誰が得点しても構わない。自分のゴールについても、勝利に直結しないと満足できません。鹿島戦以前にも何点か決めましたが、ゴールしても勝てなかったので、気持ちのいい試合ではありませんでした。なので、日本に来て初めて自分の得点が勝利に貢献できて、やっぱり一番嬉しかったし、心地のいいゴール、試合でした」
――少し意外な気がします。ムルジャ選手は得点王を獲得した経験もありますし、“エゴイスト”な一面もあるのかと思っていました。
「エゴイストな面はまったくないと思います。サッカーはチームでやるもので、個人の成功はあくまでもチームというベースがあってこそ。今までのキャリアで、一度たりとも『自分が得点すればいい』という考えでプレーしたことはありません。自分が20点取っても、クラブが降格するのなら、なんの意味もない。あくまでチームが第一で、チームを良くするために個々が活躍する。もちろん、ゴールを決めるといつでも嬉しいんですが、本当の満足はさっき言ったように、自分が得点して試合に勝利することなんです。自分だけじゃなく、他のFWもそう思っているはずです。
ただ一方で、FWという職業柄、ゴールは栄養になります。得点をすることで生きているんです。シーズンが終わった後に、『何点取った?』という質問をされる。『今季、どういうプレーをしてた?』とは訊いてきません。だから、ゴール数は重要で、FWでいるからには得点が仕事であることに違いはない。それに、スコアレスの試合で最初に、そして最も批判されるのはFW。批評の矢面に常に立っているという意味で、いいプレッシャーを感じながらプレーしています」
――復帰後は、より得点が求められるうえ、なおかつ勝たなければならない状況になると思います。
「残り試合は少ないですし、どの試合も非常に重要。すべての試合で勝点3ずつ積み上げなければなりません。先ほども言いましたが、誰のゴールで勝ったのか、という問いに大きな意味はありません。もちろん、私がチームにできる一番の貢献は、間違いなく得点でしょう。みんなが期待している部分でもあります。誰がゴールするかは重要ではないと言っていますけど、決してFWとしての責任を逃れようと思っての発言ではなくて、要は自分のゴールひとつと比べて、チームが勝点3を取るというのははるかに重いということです。何度でも言いますが、私にはチームが第一なのです」
――残留に必要なことと、“救世主”としての意気込みをお願いします。
「今のリズムを継続すること。先制点を与えなければ勝つチャンスは大きくなります。最初に言いましたが、勝つと自信が付き、チーム全体がポジティブな気持ちで次に向かえます。現段階では何も達成していないので、気を抜くことなく、勝利に直結するゴールを量産していきたい。これからも残留へ向けて全力でチームのために戦い続けていきます」
取材・文:古田土恵介(週刊サッカーダイジェスト)
インタビュー写真:田中研治
「私は常々、チームが第一であると考えています。もちろん、FWとして得点を取ることが仕事ではありますが、チームが勝てるなら誰が得点しても構わない。自分のゴールについても、勝利に直結しないと満足できません。鹿島戦以前にも何点か決めましたが、ゴールしても勝てなかったので、気持ちのいい試合ではありませんでした。なので、日本に来て初めて自分の得点が勝利に貢献できて、やっぱり一番嬉しかったし、心地のいいゴール、試合でした」
――少し意外な気がします。ムルジャ選手は得点王を獲得した経験もありますし、“エゴイスト”な一面もあるのかと思っていました。
「エゴイストな面はまったくないと思います。サッカーはチームでやるもので、個人の成功はあくまでもチームというベースがあってこそ。今までのキャリアで、一度たりとも『自分が得点すればいい』という考えでプレーしたことはありません。自分が20点取っても、クラブが降格するのなら、なんの意味もない。あくまでチームが第一で、チームを良くするために個々が活躍する。もちろん、ゴールを決めるといつでも嬉しいんですが、本当の満足はさっき言ったように、自分が得点して試合に勝利することなんです。自分だけじゃなく、他のFWもそう思っているはずです。
ただ一方で、FWという職業柄、ゴールは栄養になります。得点をすることで生きているんです。シーズンが終わった後に、『何点取った?』という質問をされる。『今季、どういうプレーをしてた?』とは訊いてきません。だから、ゴール数は重要で、FWでいるからには得点が仕事であることに違いはない。それに、スコアレスの試合で最初に、そして最も批判されるのはFW。批評の矢面に常に立っているという意味で、いいプレッシャーを感じながらプレーしています」
――復帰後は、より得点が求められるうえ、なおかつ勝たなければならない状況になると思います。
「残り試合は少ないですし、どの試合も非常に重要。すべての試合で勝点3ずつ積み上げなければなりません。先ほども言いましたが、誰のゴールで勝ったのか、という問いに大きな意味はありません。もちろん、私がチームにできる一番の貢献は、間違いなく得点でしょう。みんなが期待している部分でもあります。誰がゴールするかは重要ではないと言っていますけど、決してFWとしての責任を逃れようと思っての発言ではなくて、要は自分のゴールひとつと比べて、チームが勝点3を取るというのははるかに重いということです。何度でも言いますが、私にはチームが第一なのです」
――残留に必要なことと、“救世主”としての意気込みをお願いします。
「今のリズムを継続すること。先制点を与えなければ勝つチャンスは大きくなります。最初に言いましたが、勝つと自信が付き、チーム全体がポジティブな気持ちで次に向かえます。現段階では何も達成していないので、気を抜くことなく、勝利に直結するゴールを量産していきたい。これからも残留へ向けて全力でチームのために戦い続けていきます」
取材・文:古田土恵介(週刊サッカーダイジェスト)
インタビュー写真:田中研治