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逆転優勝を狙うベレーザ、“LAST 7 GAMES”でいきなり躓く…終盤の猛攻も実らず、千葉Lに痛恨スコアレスドロー【WEリーグ】

カテゴリ:女子サッカー

西森彰

2023年05月04日

首位・浦和Lとの勝点差は「9」

市瀬(右)らの粘り強い千葉Lの守備の前に、ベレーザは無得点。植木(左)の再三のチャンスメイクも実らなかった。写真:西森彰

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 結果が出たあとでは、外野の人間としては「終盤にあれだけ決定機を量産したのだから、ベストの布陣でスタートしておけば」と思わないでもないが、竹本監督としては次節の直接対決にベストのチームコンディションで臨むことを最優先に考えての選択だった。ここで失った勝点2以上の成果を得られるか。

 今節も逆転で勝利を収め、WEリーグ新記録となる9連勝を樹立した浦和Lとの勝点差は「9」にまで開いている。残り試合数は、どちらも6試合を残すのみ。次節で浦和Lにダメージを与えるような内容での勝利を得られなければ、ベレーザのリーグ優勝は、さらに厳しいものとなる。

 なお、今回の千葉L戦では、小中学生が無料招待され、そのうちのサッカー少女数名は、試合前、場内放送にも参加していた。そこに、好きな選手で「田中桃子選手」を挙げていた女の子がいた。
 
 ウォーミングアップでピッチに出てきていた田中は、その少女のほうに手を振ってあげた。憧れの選手が自分に向かってリアクションをしてくれたのだから、予期しない喜びがあっただろう。しかも、その選手が試合で活躍するところを目の前で見たのだから、少女にとっては宝物のような一日になったはずだ。

「自分自身も、子どものころ、地元のJリーグの試合を見に行っていて、そこがキラキラしていて、毎週見に行くのが楽しみでした。試合会場へ来たからには、何か良い思い出を持って帰ってほしいし、笑顔で手を振ったりするのは難しいことではなく、自分の気持ちさえあればできることだし、誰かにやらされるものではありません。

 スタジアムへ来てもらった人たちに感謝を伝える方法のひとつだと思っているので、みんながそういう温かい気持ちで試合会場を作っていければいいなと思います」(田中)。

取材・文●西森彰(フリーライター)

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