それでも23試合で連敗しなかったのは秋田の粘り強さの賜物だ。吉田監督が「反省と検証を繰り返す」と話したように、チームは勝ち負けにかかわらず、試合で得た経験を成長の糧として、ひたむきに練習に励み、次の試合に臨んだ。
相手に押し込まれても果敢にディフェンスラインを押し上げて攻撃的な守備を継続し、ここ最近ではミドルシュートによる失点は減った。現状の課題はセットプレーの失点を減らし、決定的な場面でゴールを奪い切ることだ。
J２昇格組は例年、前半戦が好調でも、後半戦は対策されて勝点が伸び悩むとされる。秋田も例外ではなく、対戦相手は前線からのプレスをパス回しでいなしたり、ロングボールを蹴らせないように自陣の背後のスペースを消してきたり、右サイドの攻撃を巧みに封じてきたりするチームが増えてきた。そうした対策にどのように立ち向かうのか。
今季新加入した選手たちが力を発揮し始めた
吉田監督は「秋田らしさはすべてのチームが知っていると思う。それを僕らは強度で上回るのみ」と明言する。秋田は積み上げてきた攻守がある。ならばやるべきことはひとつ。それを磨き上げていくだけだ。
試合を重ねるにつれて、今季新加入した選手たちが力を発揮し始めた。中断期間に入る直前に、J３長野からMF藤山智史の完全移籍での加入が決まった。藤山は2017年からの３年間秋田に所属しており、その運動量とフィジカルをスムーズに発揮するだろう。
さらに開幕前に負傷離脱していた千田海人と江口直生も戻るはず。昨季の主力であるふたりの復帰が秋田にとって何よりの補強となり、チームに勢いをもたらすに違いない。
取材・文●竹内松裕（フリーライター）
【2021・夏の移籍動向一覧】J１・J２・J３ 新加入、退団、監督動向まとめ
【PHOTO】勝利を信じて応援を続けた秋田サポーター
試合を重ねるにつれて、今季新加入した選手たちが力を発揮し始めた。中断期間に入る直前に、J３長野からMF藤山智史の完全移籍での加入が決まった。藤山は2017年からの３年間秋田に所属しており、その運動量とフィジカルをスムーズに発揮するだろう。
さらに開幕前に負傷離脱していた千田海人と江口直生も戻るはず。昨季の主力であるふたりの復帰が秋田にとって何よりの補強となり、チームに勢いをもたらすに違いない。
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