攻撃に前向きな変化を生み出したバレー。
バレーの存在はこれほどまでに大きいのか――。そう感じざるを得ないのは、このブラジル人FWがピッチを去った64分以降の戦いぶりからも明らかで、佐久間監督も次のように指摘する。
「バレーがいなくなった後はファーストボールが収まらず、相手に拾われ、ことごとく中盤に(ボールを)落とされていた。それを考えると、彼が前線でバトルしてくれたことは我々にとって非常に大きかった」
「ターゲット役」が不在だったことは、今季の攻撃不振を招いた要因のひとつと言える。当初はアドリアーノにその役回りを託したが、強引な突破から簡単にボールを失うケースが多く、効果的に攻撃へつながるシーンはほぼ皆無だった。また昨季のように、盛田剛平の1トップ起用も何度かトライしたものの、怪我の影響もあって期待どおりとはいかない。
そんななかで白羽の矢が立てられたバレーのプレーは、「試合勘にまだ問題がある」とは言いつつも、攻撃面で前向きな変化を生み出した。「ヘディングで競り勝つ場面も多いし、ボールをつないでくれる」(阿部拓)ため、味方はそれを信じて前線へ駆け抜けられる。それがこの試合のような積極性を生み出し、ひいては、攻撃不振の解消へつながるかもしれない。
もちろん、相手のレベルが上がれば抑えられてしまう可能性もあり、「これから相手に研究されれば、どうなるか分からない」(阿部拓)。それゆえ、山形戦でのパフォーマンスだけを見てすべてを評価するのは早計だ。しかし、今後もこの試合のような働きぶり、欲を言えば、これ以上のプレーが見られるようだと、攻撃に深刻な問題を抱えてきたチームに希望の灯が点る。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
「バレーがいなくなった後はファーストボールが収まらず、相手に拾われ、ことごとく中盤に(ボールを)落とされていた。それを考えると、彼が前線でバトルしてくれたことは我々にとって非常に大きかった」
「ターゲット役」が不在だったことは、今季の攻撃不振を招いた要因のひとつと言える。当初はアドリアーノにその役回りを託したが、強引な突破から簡単にボールを失うケースが多く、効果的に攻撃へつながるシーンはほぼ皆無だった。また昨季のように、盛田剛平の1トップ起用も何度かトライしたものの、怪我の影響もあって期待どおりとはいかない。
そんななかで白羽の矢が立てられたバレーのプレーは、「試合勘にまだ問題がある」とは言いつつも、攻撃面で前向きな変化を生み出した。「ヘディングで競り勝つ場面も多いし、ボールをつないでくれる」(阿部拓)ため、味方はそれを信じて前線へ駆け抜けられる。それがこの試合のような積極性を生み出し、ひいては、攻撃不振の解消へつながるかもしれない。
もちろん、相手のレベルが上がれば抑えられてしまう可能性もあり、「これから相手に研究されれば、どうなるか分からない」(阿部拓)。それゆえ、山形戦でのパフォーマンスだけを見てすべてを評価するのは早計だ。しかし、今後もこの試合のような働きぶり、欲を言えば、これ以上のプレーが見られるようだと、攻撃に深刻な問題を抱えてきたチームに希望の灯が点る。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)