【甲府】ずさんだった樋口采配と佐久間体制で透ける不安

カテゴリ:Jリーグ

渡辺 功

2015年05月14日

独自に発掘してきた助っ人候補はまたも期待外れに。

リーグワーストの総得点(3)・総失点(20)からも厳しい現状は明らか。佐久間新監督の下で、この苦境を脱せられるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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  また、助っ人として獲得したウィリアム・エンリケとブルーノ・ジバウ(両者とも退団)が“ハズレ”だったのも誤算だった。もっとも、これは今に始まった話ではない。フジネイ、ピンバ、ウーゴ、レニー、オルティゴサなど、近年甲府が独自に発掘してきた助っ人候補はことごとく、シーズン終了を待たずに退団している。
 
「外国籍選手は宝クジみたいなもの」だと言われるが、フロントが“ハズレ”を引くたび、現場はチームを成熟させるための時間や機会を浪費させられる。FWバレーが9年ぶりに復帰したが、たとえ彼が大活躍して帳尻を合わせようと、前監督にだけ責任を負わせて済ませていたのでは、問題は先送りされるだけだ。
 
 後任監督に就任した佐久間悟GMは11年シーズン途中にも、三浦俊也監督の解任を受けて、チームの指揮を執った。ただ、その当時の不可解な采配や言動を振り返ると、正直今回の選択には、首を傾げたくなる。資金面等の問題を踏まえれば、「消去法」の末に行きついた、窮余の一策の感は否めない。
 
 それでも、残留圏である15位との勝点差は「4」にとどまっている。しかも当面のライバルになりそうな仙台、新潟、清水との直接対決が、それぞれ2試合残っている。低迷するチームにありがちな、選手間での責任のなすり合いや、控え組の不満が高じての内部崩壊とは無縁なことも救いだ。
 
 シーズンは3分の1が終わったに過ぎない。ギブ・アップするには、まだ早過ぎる。
 
取材・文:渡辺 功(フリーライター)
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