【名古屋】全3得点に絡んだ闘莉王が、あえて高いポジションを取った理由

カテゴリ:Jリーグ

橋本啓(サッカーダイジェスト)

2015年05月03日

「『出てきたらやられちゃうぞ』って思わせるくらいのことを示す必要があった」

永井(右)や田中(35)が前に出て行けるようにするためにも、カウンター以外の攻めの形を闘莉王は模索しているようだ。写真:J.LEAGUE PHOTOS

画像を見る

「こっちから怖さを見せることも大事。もっと出て来られちゃうと(相手の)思う壺だったからね。相手の時間をもっと少なくしなきゃいけなかったし、『出てきたらやられちゃうぞ』って思わせるくらいのことを示す必要があった」
 
 闘莉王が指摘するように、先制するまでは湘南の勢いにやや押されたのも確かだ。決定機こそ与えなかったが、相手はチーム全員がハードワークを厭わず、果敢なプレスを仕掛け、セカンドボールに素早く反応してゴール前へと迫ってきた。そこでズルズルとラインを下げてしまえば、失点の可能性が高くなる。そういったリスクマネジメントも考えての策ということだろう。
 
 実際、7節の浦和戦(●1-2)では“守備第一”の戦術に捉われ過ぎて、相手の猛攻の前に受け身に回ってしまった。その試合から「アグレッシブなディフェンスを仕掛ける必要がある」(西野朗監督)と痛感させられていたこともあり、その教訓が活かされた形になった。一方で闘莉王は、攻撃面についても言及する。
 
「カウンターだけじゃなくて、自分たちがボールを持って攻める時間を増やしていきたい。それを考えると、ラインが低い時が多いかなとも感じる。もちろん引いて守る時もあって良いんだけど、(両WBの)永井(謙佑)と輝希も守備のスペシャリストじゃないんだし、(ラインを)上げることも意識しながら、彼らが前に出て行けるようにしないと」
 
 堅守速攻をベースに戦い始めたここ5試合は4勝1敗。徐々に波に乗りつつあるなかで、闘莉王が求める理想形も表現できれば、さらなる飛躍への期待も膨らむ。
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
【関連記事】
【J1採点&寸評】名古屋×湘南|永井、川又らの得点で快勝した名古屋が、ホーム通算200勝目を飾る
2015 J1 1stステージ日程【7節~12節】
【J1採点&寸評】1stステージ・9節|全9カードの出場選手&監督を現地取材記者が評価
連載|熊崎敬【蹴球日本を考える】物足りなさが残った浦和とG大阪の頂上決戦
【セルジオ越後の天国と地獄】田嶋氏のFIFA理事当選はグッドニュース。これを契機にアジアでのリーダーシップを取り戻したい

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ