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「ショック療法が必要」11月24日がトゥヘル監督のXデーに?パリSGで揺れる“ふたつの椅子”【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

結城麻里

2020年11月08日

トゥヘル監督とともにレオナルドSDの立場も揺らいでいる

レオナルドSDが次期監督に推しているとされるアッレーグリ。(C)Getty Images

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 こうしてレオナルドSDは、トゥヘル監督との別離を一層望み、かねてからのお目当てマッシミリアーノ・アッレーグリを招聘したがっていると報道されている。

 だが、決断するのはドーハだ。

 カタール国家元首の周辺では、トゥヘル監督が歴史的なCL準優勝を実現した事実、解雇すれば約1000万ユーロ(約12億5000万円)の違約金が発生し、コロナ禍ですでに1億ユーロ近い損失が出てしまった財政管理に悪影響を及ぼす厄介さ、カタール体制下では当初のアントワーヌ・コンブアレ監督解任を除き、シーズン途中の解任は避けてきた文化、などをじっくり勘案しているという。

 ただ、このまま冴えない試合が続き、リーグ戦はともかく、11月24日のRBライプツィヒ戦(ホーム)にも敗北するようなら、トゥヘル監督の首は本格的に危うくなる。もともと来年6月で契約が満了する予定だったが、年越しが難しい可能性もある。

 すでにアッレーグリの他にも、クラブOBのチアゴ・モッタやマウリシオ・ポチェティーノらの名が流れ始めており、トゥヘル監督の周辺も、万が一に備えて密かに新天地探しを開始したらしい、との憶測も報道されている。
 
 だがその場合、もうひとつの椅子も揺れそうな気配だ。当のレオナルドSDである。

 レオナルドSDには、ネイマール問題で大揺れしていたクラブに穏やかさとバランスを取り戻し、緊張を鎮め、問題を解決する能力が期待されていた。ところが昨冬、思いがけず選手たちから拒絶されてしまったうえ、トゥヘル監督との関係も悪化するばかり。コロナ禍のせいもあるが、メルカートで選手をうまく売ることもできなかった。

 このためカタールでは「最悪の場合ショック療法も必要になる」と考えているらしく、仮にこのまま事態が悪化するようなら、来夏にレオナルドSDを切る可能性もゼロではないという。

 リスボンで密着取材した『L’EQUOPE』パリ番のダミアン・ドゥゴール記者によれば、「CL決勝前の両クラブには巨大な差があり、比較にもならなかった。バイエルンは穏やかそのものだったのに、パリは緊張しまくって揺れていた」という。

 クラブそのものの管理運営がまだ幼稚で、不安定だということだろう。こればかりはCLの大舞台を積みながら、感涙も血の涙も繰り返し経験し、それでも謙虚に前進して成熟していくしかない。その最初の山場が11月24日にやってくる。トゥヘル監督はもちこたえられるだろうか――。

取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI
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