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【三浦泰年の情熱地泰】横綱が備えるべき実力と気品――究極の世界は常に“どう勝つか?”を求めている!

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年11月04日

2年前に出会ったモンゴル人力士の素顔

角界だけでなく、他のスポーツ界でもレアル・マドリーのように長い歴史や伝統を持つチームには独自のこだわりがある。(C) Getty Images

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 サッカーでも同じだ。スペインリーグのレアル・マドリーにも勝ち方がある。

 優勝しても監督を代える。勝ち方へのこだわりは、大事なことである。そして、その監督を選んだ人は新しい監督を選び、責任は取らない。ただ、大きなお金が無駄になることはある。それはスポーツの性質が違う。

 相撲も美しい勝ち方だけにとどまらず、「横綱としての気品とは?」という強者が纏う気高い誇り、空気感まで求められる。難しい話だ。

 それでも弱い横綱は存在しない……。

 ちなみに、僕には何人か元力士の友人がいる。今は少し疎遠になったが昔はよく話をした。

 僕の時代は若貴の時代だ。曙、武蔵丸という外国人力士と若貴の対決は熱いものがあった。当時はモンゴル力士がまだ横綱ではなかった時代だ。

 今から2年前、モンゴル力士とレストランで偶然会ったことがある。僕は家族で大人数、彼がすれ違いざまに会釈で軽く頭を下げて通り過ぎた。

 土俵上での怖い顔は全くなく、優しい顔は礼儀正しさを感じさせた。一方で彼は横綱を演じていたのであろう、とも感じた。

 横綱は降格がなく負けたら、引退らしい。彼らが抱くプレッシャー。それは国籍など関係ない。

 彼らには、彼らの国で育った文化があり、風習があり、習慣がある。きっと同じ相撲道を歩んできた日本人力士よりも、難しい孤独さとハングリー精神の中で辛い稽古に耐えてきたのだと思う。

 相撲は違う。気品、横綱としての振る舞いは大事だ。

 だが、相撲がスポーツだとするなら、そこに勝つことを除外して物を決めたとしたら、それはフェアなスポーツではない。

 普段の彼らを知れば、否定する人はいないのであろう。勝ったチームが勝てなくなれば、強い力士がいなくなればどれだけ勝たせてくれた、勝った人が恋しくなるか?

 レアル・マドリーもブラジル代表も、サッカーの世界も相撲の世界も、勝つことへの執着を失ってはいけない。そして究極を求められる人は、どう勝つか? そこに、こだわるのだ。

「究極な、」そんな人生を歩んでいきたい……。

2020年11月3日
三浦泰年
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