「いままでのガンバにはいなかった…」プラチナ世代コンビ、宇佐美貴史&小野裕二が提示する“娯楽性”と“勝利の方程式”

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年07月27日

小野は「ここに必要かなと思うところに動くようにしている」と話す

 4連勝の原動力のひとつとなっているのが、小野の神出鬼没なポジショニングと献身的なチェイシングだ。それは前線で孤立気味だった宇佐美のプレーの選択肢を広げ、ハイプレスの急先鋒としても重要な役割を担っている。

 小野は「ガンバには技術の高い選手がたくさんいる。でも、それだけでは攻撃は上手く回らない。だからなるべく、ほかの選手のポジショニングを見ながら、ここに必要かなと思うところに動くようにしている」と話す。まさにチームアタックの潤滑油たらんと奔走しているのだ。

 先制点の場面は、小野の“らしさ”が凝縮されていた。

 左サイドから右サイドの高尾にボールが渡るなかで、小野は「サイドに張ってるんじゃなくて、フォワードの位置からサイドに流れるように心がけてた」と振り返る。そこから高尾のパスに呼応して、もう一度中央へ鋭く飛び込んだため、神戸守備陣はまるで小野を捕まえられなかった。小野は「タカシがしっかり相手を釣ってくれていたのもあります」と、謙虚に親友のお膳立てにも感謝を述べている。

 しかしながら先制点のあと、ガンバは前節のサンフレッチェ広島戦と同様にベタ引きとなってしまい、嵐が過ぎ去るのを待つばかりの劣勢を強いられた。宇佐美は「もちろんあの状況で耐えられる強みがあるのは大きい」と前置きしたうえで、「でもそこからラインを上げるなりしていかないと先はない。1点目、2点目が入ってもなおボールを保持して、攻撃を続けられるようにしたい」と課題を指摘する。それゆえ、厳しい時間帯で自身がもぎ取った決定的な一撃には、「最後の最後になってしまったけど、試合を決められる仕事ができて嬉しい」と素直に喜んだ。

 拮抗した状況から先手を取り、ハイラインとポゼッションを維持してリードも守りながら、手数を掛けずに強烈な個の力で少ないチャンスをモノにして、点差を広げる。まだ精度は高くないが、まさに宮本監督が理想に掲げる“勝利の方程式”の一端を神戸戦で垣間見せた。そのなかで重要なロールをこなすのが、ともにピッチに立つことで特大の相乗効果を生み出す、宇佐美と小野のプラチナ世代コンビなのである。
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