ラツィオで成功を収める弟への想いは?
フォルコリン記者:選手としては大きな成功を勝ち取ってきたピッポだけど、監督してはまだセリエAで結果を残せずにいる。ミラン(1シーズンで解任)とボローニャ(半年で解任)での苦い経験は、君にどんな教訓を残してくれたのかな?
インザーギ:監督は全てを受け入れなければいけない。そんな教訓かな。勝利も敗戦も、招聘も解任も……。世界中のすべての監督は、たとえ自分に大きな落ち度がなくとも、失敗の責任を取ってチームから去るという苦い体験を飲み込まなければいけない。苦しんで、また新たなスタートを切ってを繰り返し、経験を積み重ねていく仕事だ。
とにかく監督がチームで良い仕事をするには、機能的で財政面も安定しているクラブが必要だよね。そしてもちろん、モチベーションに溢れ、コーチの教えに真摯に耳を傾ける選手たちも絶対不可欠だ。ヴェネツィアやベネベントにはその両方が揃っていたし、だからこそ私も結果を残せてきた。
フォルコリン記者:その意味では、弟のシモーネ・インザーギは幸運かもね。今のラツィオはクラブとチームの双方に安定感がある。今シーズンは予想外のスクデット争いを繰り広げてきた(26節終了時点で首位ユベントスと勝点1差の2位)。
インザーギ:セリエAがいつか再開されたとしても、ラツィオがスクデットを獲れるかはもちろん分からない。でも、最後の最後まで優勝を争うに値するチームなのは間違いないよね。今シーズンの彼らは人々の記憶に残るような試合を繰り返してきた。たしか6節から21試合無敗(17勝4分け)だろ? シモーネと選手たちは素晴らしい仕事をしているよ。
インザーギ:監督は全てを受け入れなければいけない。そんな教訓かな。勝利も敗戦も、招聘も解任も……。世界中のすべての監督は、たとえ自分に大きな落ち度がなくとも、失敗の責任を取ってチームから去るという苦い体験を飲み込まなければいけない。苦しんで、また新たなスタートを切ってを繰り返し、経験を積み重ねていく仕事だ。
とにかく監督がチームで良い仕事をするには、機能的で財政面も安定しているクラブが必要だよね。そしてもちろん、モチベーションに溢れ、コーチの教えに真摯に耳を傾ける選手たちも絶対不可欠だ。ヴェネツィアやベネベントにはその両方が揃っていたし、だからこそ私も結果を残せてきた。
フォルコリン記者:その意味では、弟のシモーネ・インザーギは幸運かもね。今のラツィオはクラブとチームの双方に安定感がある。今シーズンは予想外のスクデット争いを繰り広げてきた(26節終了時点で首位ユベントスと勝点1差の2位)。
インザーギ:セリエAがいつか再開されたとしても、ラツィオがスクデットを獲れるかはもちろん分からない。でも、最後の最後まで優勝を争うに値するチームなのは間違いないよね。今シーズンの彼らは人々の記憶に残るような試合を繰り返してきた。たしか6節から21試合無敗(17勝4分け)だろ? シモーネと選手たちは素晴らしい仕事をしているよ。
フォルコリン記者:ピッポにとっての「心のチーム」は、今もミランのはずだ。2015年夏に解任されたあともミランの試合は観ている?
インザーギ:もちろん、当たり前じゃないか。でも、ミランは相変わらず苦しい時期を過ごしていて、監督も目まぐるしく変わり、その度に混乱が増している印象だね……。
とにかくまずは、クラブ組織自体が安定を取り戻し、新たなスタートを切るべきだ。私はミランのことをいつも想っている。1日も早くロッソネーロの伝統に相応しい状況に戻ってくれることを願うよ。
インタビュー●パオロ・フォルコリン
翻訳●利根川晶子
(インタビューの後編は近日中に公開予定)
【インタビュアー】
Paolo FORCOLIN(パオロ・フォルコリン)/ヴェネツィア生まれ。いくつかの新聞や雑誌を経て、1979年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙の記者に。まずは北部エリアを担当し、その後はユベントスの番記者を約30年に渡って務める。デル・ピエロやブッフォン、インザーギなどと親交を深めた。現在はフリーランスとして活躍する。著書にデル・ピエロの伝記、ユーベの近代史を描いた『飛翔』など。
インザーギ:もちろん、当たり前じゃないか。でも、ミランは相変わらず苦しい時期を過ごしていて、監督も目まぐるしく変わり、その度に混乱が増している印象だね……。
とにかくまずは、クラブ組織自体が安定を取り戻し、新たなスタートを切るべきだ。私はミランのことをいつも想っている。1日も早くロッソネーロの伝統に相応しい状況に戻ってくれることを願うよ。
インタビュー●パオロ・フォルコリン
翻訳●利根川晶子
(インタビューの後編は近日中に公開予定)
【インタビュアー】
Paolo FORCOLIN(パオロ・フォルコリン)/ヴェネツィア生まれ。いくつかの新聞や雑誌を経て、1979年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙の記者に。まずは北部エリアを担当し、その後はユベントスの番記者を約30年に渡って務める。デル・ピエロやブッフォン、インザーギなどと親交を深めた。現在はフリーランスとして活躍する。著書にデル・ピエロの伝記、ユーベの近代史を描いた『飛翔』など。