神戸を変えたイニエスタはジーコのような存在…ふたりの様々な共通点とは

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2020年04月25日

「だから、日本にやってきた」

鹿島に一流のプロフェッショナリズムをもたらしたジーコ。イニエスタと様々な共通点がある。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 一方のイニエスタは4度のワールドカップを経験し、10年南アフリカ大会で優勝している。しかもオランダとの決勝戦では自らのゴールで優勝へと導いている。母国スペインにとどまらず、世界での人気を不動のものにした。

 そして神戸では、昨季24節の鳥栖戦で見せた、50メートル以上先の古橋亨梧へのワンタッチボレーパスなどワールドクラスのプレーを連発。しかも、まだ現役バリバリ。まだまだ強烈なインパクトを残してくれることは間違いないだろう。

 次に似ている点を挙げると、人望が厚く、日本に一流選手を呼べる点だ。鹿島にブラジル代表のレオナルドやジョルジーニョといったビッグネームを呼べたのは、ジーコや、その兄エドゥの存在が大きかったと言われている。クオリティの高い選手と一緒にプレーすることで、鹿島の日本人選手の質が向上し、結果としてチームの底上げに成功した。そして、勝ち続けることで勝者のメンタリティのようなものがクラブに根付くことになった。

 神戸ではイニエスタの加入によって、似たような現象が起こっている。ビジャやセルジ・サンペール、ベルギー代表のトーマス・フェルマーレンらスター選手がイニエスタの影響もあって神戸へやってきた。イニエスタ加入の1年前に加わったルーカス・ポドルスキを含め、ワールドクラスの選手たちと練習を繰り返し、試合を重ねることで日本人選手のクオリティはみるみると向上している。ボールを扱うスキルが上がったことで、プレーの判断スピードも高まり、チーム全体として余裕が出てきた。その環境下で、古橋や小川慶治朗、安井拓也といった若い選手が覚醒し、山口蛍、田中順也ら中堅からベテランも新境地を開いている。
 
 20年には元日の天皇杯決勝を制し、2月のゼロックススーパーカップも勝利。タイトルを積み上げることで選手たちにも確固たる自信が芽生えた。まだ途上だが、確実に神戸は常勝軍団へと成長している。

「私個人として、ヴィッセル神戸をJリーグの中でベストなチームにしたいと思っている。だから、日本にやってきた」

 これは、イニエスタが18年の最終節を前に合同記者会見で述べたコメントだ。19年シーズンの神戸は相次ぐ監督交代などで大いに揺れたが、その中で彼はキャプテンに就任し、ベストなチームにしたいという信念を貫いてきた。今は新型コロナウイルスという危機に直面し、プレーができない状況だが、彼のその想いがブレることはないだろう。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

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