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「なぜ柴崎岳の特長を活かさないのか」スペイン人記者が指摘したデポルティボの戦術的欠陥【現地発】

カテゴリ:海外日本人

アドリアン・ブランコ

2020年04月09日

冷静な柴崎までもが攻め急ぐチームに巻き込まれ…

デポルは柴崎を活かす形を模索するべき。ブランコ記者はそう指摘する。(C) Getty Images

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 チームの攻撃が機能しない大きな要因として、なかなか下位から脱出できないという精神面で焦りも大きく関係している。勢い任せのプレーが多くなり、本来は冷静な振る舞いに定評のある22番までもが、攻め急ぎがちな周囲のペースに巻き込まれてしまっている。

 もともと気持ちを前面に出してぐいぐいチームを引っ張るタイプではなく、むしろ日本人選手に共通する戦術遂行力やディシプリンに特徴のあるプレーヤーだ。時に戦術的な枠組みを外れて自分なりの工夫を見せてはいるが、あくまで個人の努力に留まっており、チームの攻撃力を昇華させるには至っていない。

 今シーズンのデポルの低迷は、柴崎の特徴とチーム内で与えられている役割のミスマッチが大きく関わっている。この日本人MFが自慢のゲームメイク力を活かして、アヘル・アケチェ、エムレ・チョラク、サビン・メリーノが構成するニ枚のメディアプンタ(トップ下)とワントップ、あるいは左右の両ウイングバックにいいボールを供給し攻撃を操ることができれば、崩しの質は自ずと高まるはずだ。

 中断前まで3-4-2-1を採用していたバスケス監督は、そのシステムの見直しも含めて、チームで最も創造性が豊かな柴崎の活用法をいま一度再考する必要がある。

文●アドリアン・ブランコ(エコス・デル・バロン)
翻訳●下村正幸
 
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