吉田の“3度目”のゴール。
ヨルダンが、ただ守ってカウンターを狙う古典的なチームではないことは、時間の経過とともに明らかになっていた。決してベタ引きするのではなく、4-2-3-1の陣形をコンパクトに保ち、押し上げてカウンターを狙う。そこに“中東の名将”と謳われるイラク人指揮官の、チーム作りの手腕が見て取れた。
前線にはタレントもいた。とりわけ日本とも対戦した04年アジアカップに出場していたアメル・ディーブとファターは曲者で、先制点もこのふたりの個人技によるものだった。
前半終了間際、アメル・ディーブに左サイドを突破され、ファターにつながれてしまう。
スライディングに行った遠藤がかわされ、シュートを打たれると、ブロックに入った吉田の足に当たり、ボールはゴールの方向へと飛んで行く。
「遅れて足を出すとああなる。ファーを切って、ニアは(川島)永嗣さんに任せればよかった」と吉田が振り返ったシーン。ボールはGK川島の頭を越えて、ネットを揺らした。
後半に入ると、ザッケローニ監督が堪らず動く。後半開始から李を投入すると、58分には岡崎も送り込む。日本のリズムが良くなるのは、ここからだ。左サイドハーフに入った岡崎がサイドに張ってディフェンスラインを広げると同時に、敵陣深くえぐって何度もクロスを上げた。
63分には岡崎のクロスから長谷部がボレーを狙い、69分には岡崎自らが切れ込んでシュートを放ったが、いずれも枠をわずかに逸れた。
80分からの5分間はアケルが負傷して数的優位になったが、それでもゴールをこじ開けられず、ついに突入したロスタイム。「入る時は、こんなに簡単に入るものなんだ」と香川が振り返った瞬間が訪れる。
目先を変えたショートコーナー。長谷部のキックの先に待っていたのは、吉田だった。この日“3度目”となる吉田のゴールは、今度こそ日本のスコアに刻まれた。
今大会最初のアップセット。その悲劇のメインキャストに指名されかけた日本だが、寸前で免れた。
前線にはタレントもいた。とりわけ日本とも対戦した04年アジアカップに出場していたアメル・ディーブとファターは曲者で、先制点もこのふたりの個人技によるものだった。
前半終了間際、アメル・ディーブに左サイドを突破され、ファターにつながれてしまう。
スライディングに行った遠藤がかわされ、シュートを打たれると、ブロックに入った吉田の足に当たり、ボールはゴールの方向へと飛んで行く。
「遅れて足を出すとああなる。ファーを切って、ニアは(川島)永嗣さんに任せればよかった」と吉田が振り返ったシーン。ボールはGK川島の頭を越えて、ネットを揺らした。
後半に入ると、ザッケローニ監督が堪らず動く。後半開始から李を投入すると、58分には岡崎も送り込む。日本のリズムが良くなるのは、ここからだ。左サイドハーフに入った岡崎がサイドに張ってディフェンスラインを広げると同時に、敵陣深くえぐって何度もクロスを上げた。
63分には岡崎のクロスから長谷部がボレーを狙い、69分には岡崎自らが切れ込んでシュートを放ったが、いずれも枠をわずかに逸れた。
80分からの5分間はアケルが負傷して数的優位になったが、それでもゴールをこじ開けられず、ついに突入したロスタイム。「入る時は、こんなに簡単に入るものなんだ」と香川が振り返った瞬間が訪れる。
目先を変えたショートコーナー。長谷部のキックの先に待っていたのは、吉田だった。この日“3度目”となる吉田のゴールは、今度こそ日本のスコアに刻まれた。
今大会最初のアップセット。その悲劇のメインキャストに指名されかけた日本だが、寸前で免れた。