「年のせいにされるのはプライドが許さない」31歳の吉田麻也が、日本代表戦直後も“プレミア先発フル出場”で活躍できるワケ【現地発】

カテゴリ:海外日本人

田嶋コウスケ

2019年10月25日

「休みたいと思ったら、あっという間にポジションを取られる」

シーズン当初はベンチでスタートすることが多かった吉田。 (C) Getty Images

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 吉田は今年8月で31歳の誕生日を迎え、サウサンプトンでは2番目の年長者となった。専属トレーナーを英国に呼び寄せたことは、ベテランとして、よりメンテナンスに力を入れようとする決意の現れだろう。

 ただし、コンディション維持に関して、トレーナーの渡英以外は大きな変化がないという。むしろ重要視しているのは、これまで続けてきたことを継続して行うこと。ストレッチやリバカリーなどのルーティーンワークを欠かさずこなし、常にベストコンディションを保つよう努力を重ねてきた。食事や睡眠、サプリメントにも気を配ってきたという。吉田は語る。

「スポーツ医学や栄養学が進化し向上している中で、自分自身もそのレベルアップについていかないといけない。僕がプロ選手になったくらいの頃は、31歳なんて大ベテランで、おっさんみたいな感じだったけど、自分がその立場になった今は『全然まだまだだな』と思う。自分のやれる事は、しっかりとやっています。

 僕は若い頃からそういうことをやるタイプだった。その延長でいろんなことにトライしてきて、悪いものや合わないものを削ぎ落としてきた。そして今、本当にいいものだけをやっている。だから、今では生産性と効率性が上がり、やる量はそんなに増えてないです。昔、カズさんから『歳をとると準備の時間がものすごく長くなる』って聞きましたけど、今のところ、僕は昔と変わっていないかなと思います」

 サウサンプトンではオーストリア人のラルフ・ハーゼンヒュットル監督が「世代交代」を推し進め、チームを改革中だ。吉田によれば、対戦相手が同等か格下のときは「勢いを優先して」若手を起用し、格上と戦うときは「経験を重視して」ベテランを起用する傾向があるという。それゆえに、シーズン序盤の吉田は、先発メンバーから外れる試合が多かった。

 だが、日本代表DFの目標は常時出場にある。「ストライカーと違い、1~2試合で評価がガラッと変わるわけではない。結果を積み重ねていき、長い月日が経った時に初めて評価されるポジションだと思う」(吉田)というように、勝利やクリーンシート(無失点試合)の“結果”を掴み続けることで、自身の評価を確かなものにしたいと力を込めた。

 さらに、定位置確保に向け、吉田は決意の程を語る。

「代表明けで使われた試合は、絶対にパフォーマンスを落とせない。ちょっとでもパフォーマンスが落ちると、やっぱり絶対に年のせいにされるので。それだけは僕のプライドが絶対に許さない。

 (今は連戦が続いているが、プレミアでも代表でもどんどん試合をこなしたい心境?)やりたい。やりたくない選手はいないでしょ。ちょっと休みたいって思う選手は、そう思った瞬間、プレミアリーグではあっという間にポジションを取られるから。ここだけではなく代表でもそうですけど、1秒たりとも譲る気はないです」

 日本代表でもサウサンプトンでも、常時出場を目指している吉田。その決意の言葉には行動が伴っている。実現させるために、何をすべきかを考え、どうすればいいか逆算して行動に移しているのだ。

 「1秒たりとも譲る気はない」の言葉の裏に、吉田の絶えまない努力と確固たる信念が見えた。

取材・文●田嶋コウスケ

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