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糾弾の流れに言葉の危うさも…曺監督のパワハラ疑惑に湘南番記者が抱いた違和感と収束への願い

カテゴリ:Jリーグ

隈元大吾

2019年09月17日

Jリーグは、終わりの見えないスケジュールが関わるひとたちの心身を蝕んでいくことも留意してほしい

曺監督のパワハラ疑惑が明るみになった直後のホームゲームでは、サポーターからクラブとともにこれからも戦い続けるとの声明が出された。写真:滝川敏之

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 そう、曺監督は、人間関係も物事に対しても100%を傾けるひとだ。襟を開いて相手と向き合い、信念をもって物事をとことん追求する。そして、サッカーをこよなく愛している。対極にあるのは無関心、関わらないことだ。褒めもしなければ、叱りもしない。選手は何を言われるでもなく、ただそこにいるだけ。それは曺監督の辞書にない。
 
 傷ついた心をないがしろにしていいという意味ではもちろんない。痛みは掬い、寄り添わなければならない。社会にはびこる理不尽な仕打ちも断じてあってはならないことだ。ただ、今回の件をきちんと見つめた時に、「ハラスメント=嫌がらせ」という言葉と曺監督の指導は相容れない。この件におけるパワハラという文言を一度、「地位を利用した嫌がらせ」と読み換えてみればいい。そして、当の本人はもとより、この尋常ならざる状況下においてもピッチに集中し戦い続けている選手と現場のスタッフ、フロントスタッフや家族を含めて、関わるそれぞれの痛みにも、想いを馳せてほしい。
 
 今はただ、Jリーグのヒアリングの結果を待つばかりだ。長期に渡っているのはそれだけ精査がなされているということだろうが、一方で終わりの見えないスケジュールが関わるひとたちの心身を蝕んでいくことも留意されたい。なにより、曺監督の得難い指導と選手を思う愛情、そしてそれをまっすぐに受け止めてサッカーと真摯に向き合ってきた選手たちの想いが、かの言葉にスポイルされないことを切に願う。
 
取材・文●隈元大吾(フリーライター)
 
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