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【高校選手権/代表校レポート】岐阜・岐阜工|強烈な「矛と盾」を得た「堅守速攻」の伝統校

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2014年11月17日

県予選は5試合で21得点、失点はゼロ!! ベースは堅固な守備。

チームの骨子であるDF陣を率いる村瀬(右)。対人プレー、戦術眼、統率力に長けている。

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 強烈な「矛と盾」を得たチームは、選手権予選でその成長ぶりを見せつけた。準決勝までの4試合で20得点0失点という圧倒的な数字を残すと、決勝戦では帝京大可児にポゼッションで下回ってペースを握られるも、村瀬と杉山智を中心とした守備はいっさいの綻びを見せなかった。
 
 堅守といっても、ただベタ引きで守るのではない。村瀬と杉山智がピッチ全体を見渡し、前線の永田薫、竹下晃太郎らがフォアチェックに行くと、それに連動してラインアップしたり、積極的にオフサイドに掛けたりと、強気なラインコントロールを見せた。
 
 攻めあぐねる帝京大可児を尻目に、効果的なカウンターを仕掛ける。永田薫の高さと左足、立花のスピードと左足、竹下のパスセンス、右MF熊谷利紀のドリブルとシュート力を活かした、縦に鋭いカウンターが再三、帝京大可児を脅かす。そして79分に電光石火のカウンターからMF安田善裕が決勝弾を挙げ、1-0の勝利を飾った。
 
 全試合無失点勝利、かつすべての試合でゴールを挙げるという、まさに「堅守速攻」の伝統をいかんなく披露しての2連覇。ここで得た自信が、さらに選手たちを成長させるに違いない。
 
「昨年は初出場のようなもの。今年はその経験を生かして、さらに上にいきたい。相手のレベルが上がっても『失点をしないチーム』を目指す」
 
 確かな手応えを掴んだ清本監督の下、伝統にさらなる磨きをかけて、岐阜の常連が全国に挑む。
 
岐阜県予選 決勝戦短評
岐阜工 1‐0 帝京可児
得点者/安田

 立ち上がりはお互いが様子をうかがい合う展開だったが、30分を過ぎると、ポゼッションサッカーを標榜する帝京大可児がペースをつかみ出す。
 
 35分には、エース藤田章太郎のクロスからFW大井慎太郎がシュートを放つが、これは左ポストをかすめる。後半に入ると、さらに前に出た帝京大可児がチャンスを作るが、岐阜工は村瀬と杉山智のCBコンビが集中を切らすことなく対応し、GK大西のファインセーブもあって、ゴールを割らせなかった。
 
 すると79分、岐阜工はMF熊谷からボールを受けたMF立花がスピード溢れるドリブルで左サイドを破り、ライナー気味のクロスを中央へ。これを交代出場のMF安田善裕がダイビングヘッドで合わせ、均衡を崩した。
 
 この値千金のゴールを守り抜いた岐阜工が、2年連続25回目の選手権出場を果たした。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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