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【選手権】みちのく勢3チームが8強入り! 東北の高校・Jユースがレベルアップした背景は?

カテゴリ:高校・ユース・その他

小林健志

2019年01月04日

東北勢の快進撃で浮かび上がる共通点

秋田商は32大会ぶりのベスト8進出。準決勝は流経大柏との対戦だ。写真:田中研治

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 こうした各チームの躍進の理由もあるが、東北勢の快進撃には共通点も浮かび上がる。どのチームも関東から越境で入ってきた選手が主力として活躍しているのだ。青森山田はGK飯田雅浩(3年、東京ヴェルディジュニアユース)やいわきFC加入内定のMFバスケス・バイロン(3年、東松山ペレーニア)など。尚志は染野が鹿島アントラーズジュニアユースつくば出身で、その他千葉県の街クラブ出身選手が多い。公立校の秋田商もGK山口雄也(2年)、MF富田蓮史郎(3年)は東京都の街クラブ、エレファント・コキリFC出身だ。敗退はしたが、仙台育英もクラブ与野、杉並アヤックス、FC駒沢U-15、FC.GIUSTI世田谷など、羽黒もFC古河など関東の街クラブ出身者が名を連ねる。
 
 東北のチームでプレーするメリットとしては早い段階で公式戦に出場できる可能性が高くなり、1~2年生から全国大会を経験できることが挙げられる。そしてこうして越境でやってきた選手が総じて語るのが「厳しい自然環境の中、心身を鍛えたい」という理由だ。降雪も多い東北の地で肉体的にも精神的にも鍛えてプロを目指したいという選手が増えているのは間違いない。そして地元東北で育ってきた選手は、東北の子らしい粘り強さ、実直さを持っている。そうした東北の選手たちと共に過ごすことで、粘り強く戦える選手へ成長できるのは大きなメリットと言えるだろう。
 
 東北はクラブユースもレベルが上がり、ベガルタ仙台ユースは2015年に、モンテディオ山形ユースは2017年に日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会で全国ベスト4入りを果たしている。もちろんこの2チームにも関東から来た選手が在籍している。東北の高校・ユース年代の力はひと昔前と比べて上がっているのは間違いなく、他の地域から来てプレーするメリットも大きくなりつつある。
 
 今回の選手権での東北勢躍進により「東北の高校・ユースでぜひプレーしたい、成長したい」という選手が増えれば、東北の高校・ユースサッカーのレベルはますます向上することだろう。
 
取材・文●小林健志(フリーライター)
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