「私の差別に対する立場を明確にすべきだった」
そうした衝撃的出来事から約2か月。エジルから怒りの矛先を向けられながらも、長く沈黙を保ってきたグリンデル会長がついに公の場で謝罪したのである。
ドイツ全国紙『Bild』の取材に応じた同会長は、次のようにエジルへ謝意を表している。
「私はあらゆる人種差別的な攻撃に対し、もっと自分の立場を明確にして、エジルに寄り添い、彼を守るべきだったんだ。この問題に関しては、はっきりと話していたつもりだった。しかし、彼にDFBのサポートを与えられず、一人でいたように感じさせてしまったことは、本当に申し訳なく思う。
ドイツ全国紙『Bild』の取材に応じた同会長は、次のようにエジルへ謝意を表している。
「私はあらゆる人種差別的な攻撃に対し、もっと自分の立場を明確にして、エジルに寄り添い、彼を守るべきだったんだ。この問題に関しては、はっきりと話していたつもりだった。しかし、彼にDFBのサポートを与えられず、一人でいたように感じさせてしまったことは、本当に申し訳なく思う。
ただ、私はW杯後、彼のスポーツ的なパフォーマンスについては一度も話していないということだけは強調したい。私にとって常に明らかなのは、チームとして勝ち、チームとして負けるということだ。一人の選手だけにあの敗退の責任を負わせるなんて馬鹿げているし、そんな愚かな行為を私はしない」
この謝罪コメントを拡散力のある全国紙で発したことで、グリンデル会長の言葉は世界に発信されたことになった。はたして、この発言を受けてエジルの胸中に去来するものは何なのか。いずれにしても、前述の代表引退発表文から推測する限り、再び、彼がドイツ代表のユニホームを身に纏うことはないだろう。