オランダやチリのサッカーに逆襲へのヒントを見出す。
攻撃陣には、補強の噂もちらほら聞こえてくるが(一方で、もうないという噂も……)、ドウグラス、クレイトン・ドミンゲス、大﨑淳矢らが怪我から復帰したことで駒は揃った。序盤は振るわなかった津田も調子が良いようで、持ち前の明るさを取り戻した印象だ。津田は鋭い目つきで鼻息も荒くこう語る。
「リーグ再開の(古巣である)名古屋戦は、ずっと楽しみにしていた。リフレッシュしたあと、沖縄でびしばし身体をしごいてきて、コンディションも上がってきている。やるだけっすよ」
そんなチームの雰囲気に小林監督は大きく頷き、「とにかく、みんな元気が良いよね。体調が良さそう。沖縄キャンプの効果が表われている」と手応えを語る。
「ボールを奪うところの意識付けを、さらに強めたい」
指揮官はそう強調する。この狙いを実現するためにも、「これまでのデータが、そのボール奪取力の高さを実証している」と村松に大きな期待を寄せていた。
また、開催中のワールドカップについて、「(合宿などもあり)全試合、これから詳しく見ていきたい」そうだが、大きな流れとして「(スペインのEURO連覇とワールドカップ制覇、メキシコのロンドン五輪優勝など)6年ほど続いたポゼッションの時代から、オランダやチリに象徴されるリアクションのチームの躍進が目につく」と、世界のサッカーシーンがひとつの過渡期を迎えたと見ている。
とはいえ、「オランダは相手が引いてリアクションになった途端、逆に3トップにして『アクション』サッカーに切り替えゴールを奪っている」と、元々ポゼッション力があるからこそリアクションが活きているという認識だ。
ただ、力強い守備から攻撃に切り替え、ゴールを強襲する――。徳島が描く理想もそこにある。小林監督は徳島の逆襲のヒントを、そんな強国のリアクションスタイルから感じ取っているようであった。
今後は試合を軸とした1週間のチーム作りに入り、5日に完全非公開のテストマッチ、12日に天皇杯2回戦(対戦相手未定)、そして19日にリーグ再開の名古屋戦を迎える。Jリーグは、9日間で名古屋、浦和、大宮を相手に3連戦が待つ。ここでしっかり結果を残すことが、奇跡への最低条件になる。
取材・文●塚越始(週刊サッカーダイジェスト)
※週刊サッカーダイジェスト7月16日(水)発売号で、新加入・村松選手のレポート、藤原選手のインタビューを掲載予定です。
「リーグ再開の(古巣である)名古屋戦は、ずっと楽しみにしていた。リフレッシュしたあと、沖縄でびしばし身体をしごいてきて、コンディションも上がってきている。やるだけっすよ」
そんなチームの雰囲気に小林監督は大きく頷き、「とにかく、みんな元気が良いよね。体調が良さそう。沖縄キャンプの効果が表われている」と手応えを語る。
「ボールを奪うところの意識付けを、さらに強めたい」
指揮官はそう強調する。この狙いを実現するためにも、「これまでのデータが、そのボール奪取力の高さを実証している」と村松に大きな期待を寄せていた。
また、開催中のワールドカップについて、「(合宿などもあり)全試合、これから詳しく見ていきたい」そうだが、大きな流れとして「(スペインのEURO連覇とワールドカップ制覇、メキシコのロンドン五輪優勝など)6年ほど続いたポゼッションの時代から、オランダやチリに象徴されるリアクションのチームの躍進が目につく」と、世界のサッカーシーンがひとつの過渡期を迎えたと見ている。
とはいえ、「オランダは相手が引いてリアクションになった途端、逆に3トップにして『アクション』サッカーに切り替えゴールを奪っている」と、元々ポゼッション力があるからこそリアクションが活きているという認識だ。
ただ、力強い守備から攻撃に切り替え、ゴールを強襲する――。徳島が描く理想もそこにある。小林監督は徳島の逆襲のヒントを、そんな強国のリアクションスタイルから感じ取っているようであった。
今後は試合を軸とした1週間のチーム作りに入り、5日に完全非公開のテストマッチ、12日に天皇杯2回戦(対戦相手未定)、そして19日にリーグ再開の名古屋戦を迎える。Jリーグは、9日間で名古屋、浦和、大宮を相手に3連戦が待つ。ここでしっかり結果を残すことが、奇跡への最低条件になる。
取材・文●塚越始(週刊サッカーダイジェスト)
※週刊サッカーダイジェスト7月16日(水)発売号で、新加入・村松選手のレポート、藤原選手のインタビューを掲載予定です。