J1後半戦へのビジョン|徳島編|最下位から奇跡のJ1残留へW杯で得たヒント

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2014年07月04日

新加入の村松がさっそく紅白戦で存在感を示す。

最下位に沈む徳島だが、後半戦に向けて各選手のコンディションは上々のようだ。 (C) SOCCER DIGEST

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 奇跡のJ1残留へ、リーグ再開後の猛ダッシュを目論む徳島は、6月20日から28日までの沖縄キャンプで、「暑さへの順化」(小林伸二監督)をテーマに身体を追い込んだ。その後、徳島スポーツヴィレッジに戻り、より具体的な課題の修正と戦術の浸透に取り組んでいる。
 
 7月3日の練習では、ボールを奪った後に一方のサイドに敵を引き寄せ、クサビのパスから逆サイドへ展開してフリーの選手がシュートを打つ、という練習を繰り返していた。その後、以下のメンバー構成(1本目)で紅白戦を行なった。
 まだ「レギュラー」と「控え組」というチーム分けではないが、青組が「主力候補組」と言えそうな顔触れである。このなかで、とりわけ存在感を放っていたのが、清水から加入したばかりの右ストッパー村松大輔、リベロに入ったベテランの斉藤大介、痛めていた左肩が回復した左ストッパーの藤原広太朗で組んだ3バックだった。
 
 主力を担ってきたDFの福元洋平と橋内優也が別メニューで調整していた事情もあり、テストの色合いが濃かったものの、斉藤がラインをコントロールし、クラッシャータイプの村松が素早くボールホルダーに襲い掛かる。そして安定感のある守備と「頭脳」を備えた藤原が、全体のバランスを見て危険なエリアを埋め、相手の侵入をことごとく防ぐ。
 
 こうした良い守備から良い攻撃も生まれる。狙いどおりの守備から素早い攻撃への切り替えによって、高崎寛之の「強さ」と津田知宏の「速さ」が上手く噛み合ったゴールも決まっていた。
 
 主将の斉藤は、現段階での狙いを次のように語る。
「(前半戦は)相手に押し込まれると、どうしても最終ラインを下げすぎて、ただ守るだけになっていた。ラインを高くして、押されても4枚または5枚でスライドしながら対応し、コンパクトな陣形を保ったまま守備から攻撃につなげることを徹底してやっている」
 
 7月1日に合流すると、さっそくチームに好影響をもたらしている村松も、やるべき仕事と役割を強く自覚している。
「気持ちを前面に出して守るスタイルは、とても自分に合っている。チームにも早く馴染めそうなので、みんなの特長を把握していきたい。1対1の強さやインターセプトなど、自分の良さを出していければ、きっと力になれると信じている」
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