「23人」に生き残るのは? ガーナ戦の選手選考から日本代表の"W杯メンバー"を占う

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2018年05月18日

攻撃的MFで、浮いた存在になっているのは香川だ

香川はブンデスリーグの最終節に復帰したが、本調子には程遠い。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 長谷部と井手口は、ロシア行きが確実だ。
 
 井手口はクラブで試合出場が限られており、試合勘がなく、コンディションが心配されていたが問題はないだろう。スペインでは強度の高い練習を重ねており、前例もある。日韓大会の時、稲本潤一は所属したアーセナルでリーグ戦で1試合も出場がないままワールドカップを迎えたが、大会までの間にコンディションを整え、ベルギー戦、ロシア戦でゴールを決めるなど大活躍した。稲本と同じガンバの血の継ぐ井手口だけに、本大会ではブレイクする可能性を一番秘めていると言える。
 
 残りの1枠を青山、三竿、山口の3名が争うことになるだろう。青山をあえてこのメンバーに入れたのは広島で調子がいいからだけではなく、西野監督なりの何か計算があるからだろう。ちなみに、この3選手はベテラン、中堅、若手と年齢的にもスタイル的にもそれぞれ異なる。西野監督は若手選手の登用をガンバ時代から貫いてきたことを考えると、三竿に大きなチャンスが与えられるかもしれない。
 
 そして、最大の注目が攻撃的MFだ。
 
 本田圭佑、乾貴士、香川真司、原口元気、宇佐美貴史の5名が選出されている。ここで浮いた存在になっているのは、香川だ。ブンデスリーグの最終節に復帰したが、本調子には程遠い。コロンビア戦まで復調を見込めるかどうかをガーナ戦までに見極めることになる。

 コンディションが間に合わないとなれば香川が外れて、残りの4名で決定だ。復調可能という判断がされれば、MFから選手を外すのではなく、FWの枠を削るのではないか。その際、ラストシートは武藤嘉紀と浅野拓磨の争いになるだろう。
 
 西野監督がどう戦うのかは、正直なところ、このメンバーだけでは見えない。4人のFW編成を見ると2トップの可能性があるし、遠藤航が入ったところを見るとアンカーを置くシステムも捨てきれない。ただ、本大会まで時間がないので練習からほぼメンバーを固定し、連係を確認しながら戦い方を落とし込んでいくはずだ。ガーナ戦は選考試合ではなく、本大会の初戦に近いメンバーで戦うことになるだろう。
 
 そのピッチに誰が立っているのか。
 30日ガーナ戦までの10日間は、極めて重要な期間になる。
 
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)
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