鍵を握りそうな「ワールドカップ」
昨季リーグ2位の堅守を武器に躍進を遂げたC大阪は、話題性においても2014シーズンの主役候補筆頭だ。海外への流出が噂された柿谷曜一朗、山口蛍、扇原貴宏を引き留めながら、得点力アップの切り札として”大物助っ人”フォルランの獲得に成功。彼の存在が若いタレントにどのような影響を与えるのか、サッカーファンの誰もが気になるところだ。
ただ、ここまでに挙げた3チームが「継続路線」なのに対し、C大阪で懸念されるのが体制変更の弊害である。長年チームを率いたレヴィー・クルピ監督が昨季限りで退任。強化部の顔ぶれも、助っ人の顔ぶれも一新したなかで、「美しく、攻撃的に」を理想に掲げる前FC東京監督のランコ・ポポヴィッチを招聘した。ハマった時は素晴らしいサッカーをするが、安定性に欠け結果を残せない――そんな嬉しくないレッテルを貼られた指揮官が、新天地でどんな采配を振るうのか。今季のC大阪で最も注視すべきなのは、フォルランでも柿谷でもなく、このセルビア人監督の手綱さばきなのかもしれない。
他にも、風間八宏監督の戦術が浸透し、昨季後半戦を10勝2分5敗とリーグ2位の好成績で駆け抜けた川崎や、2年ぶりのJ1に挑むG大阪など、注目すべきチームは多い。こうしたなかで、今季の優勝争いの鍵を握りそうなのが「ワールドカップ」である。
過去の例を見ても、大会前はメンバー入りの当落線上にいる選手たちの活躍が予想され、それがチームに勢いを生むかもしれない。一方で大会期間中はJ1が2か月間中断するため、日本代表に主力選手を奪われないチームのほうが強化をしやすく、大会後にはワールドカップで活躍した選手が欧州へ旅立つかもしれないし、あるいは02年の高原直泰のようにメンバーに入れなかった選手が悔しさをバネに大爆発し、チームを頂点へと導くかもしれない。
いずれにせよ、22シーズン目を迎えたJリーグにとって、今年は勝負の年。観客動員数の低迷、クラブ財政の悪化などネガティブな面ばかりが目立っていた近年の流れを断ち切り、再び上昇カーブを描けるのか。
主力クラスが例年以上に多く出入りした今冬の移籍マーケットの動きを見る限り、”V字回復”も十分に期待できる。
ただ、ここまでに挙げた3チームが「継続路線」なのに対し、C大阪で懸念されるのが体制変更の弊害である。長年チームを率いたレヴィー・クルピ監督が昨季限りで退任。強化部の顔ぶれも、助っ人の顔ぶれも一新したなかで、「美しく、攻撃的に」を理想に掲げる前FC東京監督のランコ・ポポヴィッチを招聘した。ハマった時は素晴らしいサッカーをするが、安定性に欠け結果を残せない――そんな嬉しくないレッテルを貼られた指揮官が、新天地でどんな采配を振るうのか。今季のC大阪で最も注視すべきなのは、フォルランでも柿谷でもなく、このセルビア人監督の手綱さばきなのかもしれない。
他にも、風間八宏監督の戦術が浸透し、昨季後半戦を10勝2分5敗とリーグ2位の好成績で駆け抜けた川崎や、2年ぶりのJ1に挑むG大阪など、注目すべきチームは多い。こうしたなかで、今季の優勝争いの鍵を握りそうなのが「ワールドカップ」である。
過去の例を見ても、大会前はメンバー入りの当落線上にいる選手たちの活躍が予想され、それがチームに勢いを生むかもしれない。一方で大会期間中はJ1が2か月間中断するため、日本代表に主力選手を奪われないチームのほうが強化をしやすく、大会後にはワールドカップで活躍した選手が欧州へ旅立つかもしれないし、あるいは02年の高原直泰のようにメンバーに入れなかった選手が悔しさをバネに大爆発し、チームを頂点へと導くかもしれない。
いずれにせよ、22シーズン目を迎えたJリーグにとって、今年は勝負の年。観客動員数の低迷、クラブ財政の悪化などネガティブな面ばかりが目立っていた近年の流れを断ち切り、再び上昇カーブを描けるのか。
主力クラスが例年以上に多く出入りした今冬の移籍マーケットの動きを見る限り、”V字回復”も十分に期待できる。