降格圏脱出なるか!? 崖っぷちのサウサンプトンで求められる吉田麻也のリーダーシップ

カテゴリ:ワールド

山中忍

2018年04月19日

吉田が言う「あと一歩」が踏み出せれば…。

熱のこもったヒューズの指導の下、残留を目指しているサウサンプトンの面々。6シーズンに渡ってプレミアに残り続けてきた南イングランドの雄は、意地を見せられるだろうか。 (C) Getty Images

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 守備面においても、3バックの中央で2試合連続先発中の吉田麻也の「オーガナイズはかなり良くなってきている」という発言は、決して強がりではない。先のチェルシー戦では、55分まで枠内シュートを打たせることもなく、4試合ぶりの完封勝利も目前だった。
 
 70分の失点を機に8分間で逆転された裏には、試合後に吉田も触れた「勝ち星の乏しいチームの精神面」の脆さがあることは間違いない。だからこそ、「そこさえ防げれば」とも言っている吉田には、守備面で更なるリーダーシップの発揮が期待される。
 
 今やサウサンプトンで古株となった日本代表CBは、2ボランチを含め、ディフェンス陣のレギュラーでは唯一、5シーズン前の降格回避を経験している選手で、普段からプレーが止まれば、周囲に声を掛ける姿がよく見られる。それだけに、集中と注意を促し続ける意識を強めたいところだ。

 

 そうすれば、チェルシー戦でも1点目をアシストしたマルコス・アロンソに、余裕でクロスを入れられることはなかった。また、同点と逆転のゴールを決めたエデン・アザールとオリビエ・ジルーが、ボックス内でフリーになっている事態も避けられたに違いない。
 
 残留に向けて残された試合数は、わずかに「5」。その限られた時間内でサウサンプトンは、内容面で見られる向上を、結果に結びつけなければならない。
 
 そのうえで、4月19日のレスター戦は重要な一戦となる。相手の順位は10も上だが、こちらも4月に入ってからは2連敗中だ。
 
「あと一歩というところですね」と、吉田が言っているように、チェルシー戦で70分まで見せた戦いぶりを90分間に渡って披露することができれば、サウサンプトンの降格回避は、「いよいよ現実的」なものに変わるはずである。
 
取材・文●山中忍
 
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
 
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