京都の闘莉王は今季も"二刀流"!意外な一面を見せて人心も掌握

カテゴリ:Jリーグ

雨堤俊祐

2018年02月10日

闘莉王のおどけたアクションにチームメイトから笑いが

水戸戦では相手DFふたりの上から豪快なヘディングシュートを放つなど空中戦の強さを見せつけた。写真:雨堤俊祐

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 昨年の序盤はその強烈な個性に圧倒されるチームメイトもいたが、次第に適応していった。今年のキャンプ中のある日、練習を終えた選手たちが引き上げている最中にスタッフから「ゴールマウスの移動だけ手伝ってください!」と声がかかると、真っ先に闘莉王が「はーい!!」とおどけた声でピッチへ引き返していき、その姿にチームメイトから笑いが起こった。昨年のこの時期では考えられなかった光景だ。まだ新加入組や期限付き移籍からの復帰組は「日本代表とかの試合をTVで見てきた存在。緊張しかないですよ」(沼大希)という様子だが、それも時間が解決してくれるだろう。
 
 CBとして存在感を見せている闘莉王だが、リザーブ選手が一気に投入された70分からはポジションを前線へ移している。82分には沼のクロスに対して、ジャンプした相手DFふたりの上から豪快なヘディングシュートを放つなど、FWとしても相変わらず脅威だ。
 
 布部陽功監督は起用法について両方のポジションで使いたいと話している。「CBとして全体を見て動かせるし、FWとしてもシュートを打てる。チーム状況や相手の状況、そして闘莉王の状況を考慮して使っていきたい」(布部)。現時点ではCBとして先発し、得点が欲しい状況でFWへ上がるという起用法が予想される。
 
 試合後は15年前に在籍していた水戸のベンチに歩み寄り、本間幸司や冨田大介らベテラン勢と談笑し、沖縄まで駆けつけたファンにも対応するなど上機嫌だ。「チーム戦術も少しずつ浸透してきている」とキャンプでの取り組みにも手応えを感じている様子だった。古都で2年目を迎える闘将から、今年も目が離せない。
 
取材・文●雨堤俊祐(サッカーライター)
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