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【現地発】昇格1年目の躍進! ドルトムントをも撃破したハノーファーの効果的で着実な歩み

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2017年11月04日

「自己満足」と「期待」への向き合い方

一昨シーズンには、清武弘嗣(写真左)、酒井宏樹(右)、そして山口蛍を擁し、日本にも馴染み深いクラブだったハノーファー。今、ブンデスリーガで最も注目を集める存在のひとつとなった。 (C) Getty Images

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 またドルトムント戦では、850万ユーロ(約11億円)で獲得したブラジル人FWジョナタスが、1ゴール1アシストをマーク。ゴールシーン以外にも、前線で起点として効果的なプレーを披露していた。
 
 9節アウクスブルク戦では、同じく新加入のニクラス・フュルクルクが終盤の2得点で逆転勝ちに貢献するなど、結果を出している。
 
 現在、5ゴールでチーム内得点王のマルティン・ハルニクもうかうかしてられない。健全なポジション争いが、チームに好リズムをもたらしている。
 
「冬までに勝点20+アルファ」という、戦前に掲げていた目標はクリアできるだろうし、もっと上の順位を狙うことも頭をよぎる。だが、予期せぬスタートダッシュの成功に浮かれて失速していったクラブは、過去に幾つもある。
 
 ブライテンライター監督は以前、国内紙の取材にこう答えていた。
 
「まず、クオリティーが問われるのはもちろんだ。だが、それに影響を及ぼす2つの要素がある。自己満足と期待への向き合い方だ。どれだけ才能があっても、自身の向上のために汗をかけなければ、ダメになってしまう」
 
「そして、チームの調子が良いと、周囲からの期待も高くなる。だが、現実的な見方を失ってはいけない。突然、高すぎる要求を課せられると、崩れてしまう」
 
 目標は、あくまでも残留。ハノーファーは自分たちの立ち位置を理解し、常に全力で目の前の試合に臨んでいく。
 
文:中野 吉之伴
 
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日秋田生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。「ドイツ流タテの突破力」(池田書店)監修、「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)執筆。最近は日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。
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