電撃解任、主力流出、定まらぬ戦術… ビジョンなき群馬のJ2最下位が決まるまで

カテゴリ:Jリーグ

伊藤寿学

2017年11月02日

正念場の夏場に頼みの助っ人が長期離脱。下位直接対決には痛恨の連敗。

 それでも、チームは5月に立ち直るかに見えた。元韓国代表FWのカン・スイルの加入によって攻撃の軸ができると、5月に4勝を挙げて最下位を脱出。チームに光が差し込んだかに見えたが、それも長くは続かなかった。カン・スイルが酷使に耐えられずに故障し、残留争いの正念場となった夏場に長期離脱すると、27節・讃岐戦、28節・山口戦の下位直接対決で連敗。攻守に精彩を欠くチームはその後、降格圏から浮上することはなかった。
 
 システムは3バックから4バック、さらに3バックへ戻すなどシーズンを通じて試行錯誤の連続。選手起用も日替わりで、チームが成熟することはなかった。前半戦で4勝のチームは、後半戦でわずか1勝(39節時点)を挙げたにすぎない。
 
 指揮官は苦境を打開する術を持たず、フロントもまた長いトンネルに入り込んだチームを救うべく、なんらかの手を打つこともないまま時間が過ぎ、最悪の結果を招いた。フロントと現場の両輪が外れたビジョンなきクラブは、J2昇格13シーズン目でJ2に別れを告げることになりそうだ。
 
取材・文:伊藤寿学(フリーライター)
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