【川崎】もう万全? 戸惑いはない? 攻撃に特大の変化を加える家長昭博に訊いてみた

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年08月20日

「得たものを吸収して、成長に繋げられてると思う」。

13分、先制ゴールを挙げた中村(14番)を家長(41番)が称える。両雄は高次元の絡みを随所で披露した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 たしかに前半から最後の詰めが甘く、後半もフィニッシュ精度を欠き、そこに加えて攻守両面で連動性が低下した。札幌に付け入る隙を与えたが、それでも75分、家長のパスから左サイドを抉った登里亨平が中央へグラウンダーのクロスを送り、これを小林がねじ込んで2-0。その後ミスから1点を返されて薄氷を踏むような勝利ではあったものの、なんとか粘って勝ち切り、等々力のサポーターと凱歌を上げた。
 
 試合運びの拙さを含め、家長にとっては課題の残る内容だったようだ。
 
「やっぱりチャンスを掴んで決め切れないと、どんどん苦しくなる。後ろの選手にも負担がかかるし、相手が力を盛り返すきっかけを与えてしまう。僕自身、直接ゴールに絡んだわけじゃないから、結果を残したとは思ってない。もっとやらんと試合に出れなくなるんでね。ずっと危機感はありますよ」
 
 チームはこれで3連勝。首位・鹿島アントラーズと4ポイント差の3位で、じわじわと頂上に近づいている。そしてここにきて、攻撃にポジティブな変化が生まれた。小林、家長、阿部、森本貴幸、三好康児ら個性派が揃うアタッカー陣。そのストロングポイントを引き出してきた中村と大島に加え、“第3の男”家長が本格フィットしてきたのだ。ツボにはまれば、もっと怖くなる。そんな期待を抱かせるのに十分な出来だった。
 
 なんだかんだで立ち止まって話してくれた家長。最後に、「もう万全か、戸惑いはないのか」と訊いたら、こんな答が返ってきた。
 
「前のチーム(大宮アルディージャ)とは役割がまるで違うし、自分がやらなきゃいけない仕事とかも変わってきてる。いまはそこでチャレンジして得たものを吸収して、成長に繋げられてると思うんですよ。自分自身のプレーにも幅が出てきたように感じてる。しっかり結果を出して、チームの勝利に貢献できるように頑張らなきゃなと思ってます」
 
 ひと言くらいは昔のようなビッグマウスを聞けるかと期待したが、31歳になったアキはどこまでも、謙虚なのであった。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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