今あるチームの枠組みに“世界基準”をはめ込むのか。それとも…。
それに対応するため、神戸はボランチの三原を右サイドハーフに起用した。過去にも試しているが、守備の場面では三原がサイドバックの位置まで下がってワイドの選手をマーク。同時にDFが左へスライドして5バックを形成する。
その上で、運動量のある小川や渡邉千真、大槻周平が相手センターバック3枚にプレスをかけ、ビルドアップのリズムを狂わせながら、ボランチの田中英雄やニウトンが高い位置でボールを奪う。そしてショートカウンターで仕留める。ざっくり言うとそんなイメージのシステムを神戸は敷いた。
浦和や広島との対戦の際も同じベクトルで神戸は戦う。相手が変われば戦い方も変わってくるが、守備でリズムを作る神戸のスタイルではファーストディフェンダーとなる2トップの守備がひとつのポイントになるのは同じ。つまり、ポドルスキやハーフナー・マイクがどこまで守備で貢献するのかが気になるところだ。
仙台戦では前線の大槻が足をつるほどハードワークを続けて良い働きをしていたが、その役目をポドルスキにどこまで求めるのか。ハーフナー・マイクとの2トップはJ1トップレベルの破壊力を誇るだろう。だが、全体のピッチバランスを考えた場合にはどうか……。
頭脳派の松下佳貴は仙台戦の後、ポドルスキについて慎重な意見を述べている。
「まだ彼がどんなプレーをするかはわからない。チーム戦術と個性を擦り合わせていく必要はあると思う」
今あるチームの枠組みに“世界基準”をはめ込むのか、あるいはスーパースターを軸に再構築するのか。サマーブレイク明けの大宮戦まで約3週間、充分な時間があるように見えるが、実はあまり余裕はないのかもしれない。
取材・文:白井邦彦(フリーライター)
その上で、運動量のある小川や渡邉千真、大槻周平が相手センターバック3枚にプレスをかけ、ビルドアップのリズムを狂わせながら、ボランチの田中英雄やニウトンが高い位置でボールを奪う。そしてショートカウンターで仕留める。ざっくり言うとそんなイメージのシステムを神戸は敷いた。
浦和や広島との対戦の際も同じベクトルで神戸は戦う。相手が変われば戦い方も変わってくるが、守備でリズムを作る神戸のスタイルではファーストディフェンダーとなる2トップの守備がひとつのポイントになるのは同じ。つまり、ポドルスキやハーフナー・マイクがどこまで守備で貢献するのかが気になるところだ。
仙台戦では前線の大槻が足をつるほどハードワークを続けて良い働きをしていたが、その役目をポドルスキにどこまで求めるのか。ハーフナー・マイクとの2トップはJ1トップレベルの破壊力を誇るだろう。だが、全体のピッチバランスを考えた場合にはどうか……。
頭脳派の松下佳貴は仙台戦の後、ポドルスキについて慎重な意見を述べている。
「まだ彼がどんなプレーをするかはわからない。チーム戦術と個性を擦り合わせていく必要はあると思う」
今あるチームの枠組みに“世界基準”をはめ込むのか、あるいはスーパースターを軸に再構築するのか。サマーブレイク明けの大宮戦まで約3週間、充分な時間があるように見えるが、実はあまり余裕はないのかもしれない。
取材・文:白井邦彦(フリーライター)