【名古屋×徳島│GK物語】苦節11年、大先輩の楢崎正剛に、長谷川徹が認められた日

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2017年07月09日

「比較できるような立場ではありません」と語る長谷川へ、楢崎も"メッセージ"を送る。

長谷川の活躍で、徳島は4連勝! 3位をキープし、自動昇格圏の2位以内も見えてきた。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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「(名古屋との対戦は)そこまで特別な想いはなく、とにかく勝点3を持って帰るつもりで来ました。(楢崎との対戦について)比較できる立場ではありませんから(笑)、本当にすごい方です。このスタジアムやサポーターの応援はJ1級だと思うし、名古屋グランパスが小さい頃から優勝争いをしているのを見てきたので、そういうチームであってほしい。また、お互いにJ1で試合ができたら最高です」
 
 試合後、センターサークル付近で両チームの選手が握手をかわしていく。最後方の長谷川が、名古屋の最後方にいた楢崎もとへ――。
 
 満面の笑みを浮かべていた長谷川が、ここで緊張の表情を浮かべる。すると楢崎から賛辞の言葉を送られ、謙虚に何度も会釈をしながら嬉しそうに頬を緩ませた。
 
 楢崎も長谷川へコメントを残している。
 
「やられました。一生懸命やってきたからです。昔一緒にプレーもして見ていましたし、驚きはありません」
 
 愛知県出身の長谷川にとっては、名古屋の背番号1はずっと追いかけてきた存在だった。もちろん、キャリアでは現時点では到底追い付くことなどできない差が付いている。そして何より、今回の対決が実現できたのも、何より楢崎が健在だからこそ。ただ、その雲の上のような存在だった楢崎に、長谷川が認められた1日になった。
 
 紆余曲折……悔しい想いを繰り返したプロ11年目に迎えたこの日、長谷川徹が大先輩の楢崎正剛に〈一生懸命やってきた〉真摯な姿を示した。そして、41歳の楢崎のハートにも闘争心の炎をともしたはず。名古屋と徳島が望むのは、来季、J1でのふたりの再戦実現だ――。
 
文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
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