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マンUに高額移籍の俊英リンデロフ。「アイスマン」は北欧の地方クラブからいかに成り上がったのか?

カテゴリ:メガクラブ

鈴木肇

2017年06月21日

「マンU加入は本当にハッピー」と語ったリンデロフのアイドルは?

昨年6月に行なわれたEURO2016ではグループステージ敗退を経験したリンデロフ。そんな若きCBに対して、イブラヒモビッチは「彼は成長中で、大きな責任を持ってプレーしている」と評価する。 (C) Getty Images

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 降って湧いたチャンスを活かしてきたリンデロフ。そんな彼がスウェーデン・メディアに語ったコメントを見てみると、いかにメンタル面を重要視しているかがよく分かる。
 
「U-21欧州選手権でのエーミル(クラフト)の怪我は残念だったけど、自分にとってはチャンスだった。成果を出す準備は常にできている。こういう心構えは大切な要素のひとつだ。たとえ試合に出場できなくても、機会を得れば良いパフォーマンスを披露できるよ」
 
「大事なのは、困難な状況に対して精神面で準備ができていることだと思う。また、苦しい時期を乗り越えるには時間がかかるということも知っていなければならない」
 
 22歳ながら成熟した精神力を持ち合わせているリンデロフ。では、プレー面ではどのような評価を受けているのだろうか?
 
 1998~2001年にマンチェスター・Uに所属した元スウェーデン代表MFのイェスパー・ブロンクビストは、リンデロフについて「スピードがあって足元の技術もしっかりしている。ユナイテッドはボールを保持するチームだから、彼の特長を生かせるのではないか」とコメント。また、サポーターが最も比較しやすい対象として、元イングランド代表CBのリオ・ファーディナンドの名前を挙げている。
 
 リンデロフがボールポゼッションを大事にする選手であることは、昨シーズンのポルトガル・リーグでの数字を見ても明らかだ。
 
 1試合平均のパス成功率は89.9%で、この数字はマンチェスター・Uでポジションを争うエリック・バイリーやマルコス・ロホを上回る。また、ポルトガル・リーグのDFでは最多となる62.2本の1試合平均パス本数も記録している。
 
 一方、186センチ・82キロと大柄ながらフィジカル面ではやや不安を残す。たとえば、空中戦での勝率は、バイリーの55.6%に次いで2番目に低い59.5%。タックル成功率は75%で、この数字をマンチェスター・UのDF陣で下回っているのはマルコス・ロホ(73.7%)のみだ。
 
 マンチェスター・Uは言うまでもなく世界有数のビッグクラブだ。ゆえに、リンデロフにのしかかる重圧は並大抵ではない。だが、先述したように本人はメンタル面の重要性を理解している。よってプレッシャーに押しつぶされる可能性は低いだろう。
 
 ユース年代からリンデロフのことを知るU-19スウェーデン代表クラエス・エリクソン監督も、「彼は強靭なメンタルの持ち主。プレッシャーは彼にとって問題とはならないだろう」と太鼓判を押す。
 
 フィジカルコンタクトの不安はタフさを求められるプレミアリーグでプレーするうえで懸念材料だが、最終ラインからの冷静かつ的確なビルドアップでチームに貢献できるはずだ。チーム事情によってはCB以外、たとえば右SBやボランチのポジションでプレーする姿が見られるかもしれない。

 ちなみにマンチェスター・U加入時には、「このような偉大なクラブの一員になれたことは本当に、本当にハッピー」と口にしていたリンデロフだが子供時代のアイドルは、宿命の敵手リバプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラードだったという。
 
文:鈴木肇
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