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【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|行きつけのサウナと代表戦

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年06月15日

自分自身への最高の厳しさを心に秘めて闘い続けてほしい。

ワールドカップ・アジア最終予選で、イラクと引き分けに終わった日本。過酷な条件の下で戦い抜いた選手たちだったが……。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 結果はイラクに引き分け首位を守ったが、ミスでの失点はもったいなかった。選手交代のタイミングが、リスクマネジメントにちょっとしたズレをもたらしたのであろう。それがスコアに影響してしまった。
 
 残り試合を戦いやすくできる試合でありながら、もったいない引き分け。アウェーだったとは言え、国内情勢が安定せずイランでの開催になっているイラク相手と考えたら勝っておきたかった。
 
 気になったのは、暑さや高地開催といった過酷な条件があったとはいえ、日本の選手が次々に“ガス欠”を起こしてしまい、満足に闘えなくなってしまったこと。
 
 テレビ画面と実況、解説の話で、すべてが分かるわけではないが、ワールドカップが懸かっている試合に、「痛い」も「しょうがない」も何もない。痛がっている暇もなく、しょうがないと言い訳を言っている場合ではない。
 
 ピッチに立つことを許された選手が、簡単に弱気を周りに気づかれてはいけない。そしてそれを実況、解説で「しょうがない」と簡単に伝えてしまうのも、どうであろう。
 
 やはり国を背負う闘い。負けられない闘いにも厳し過ぎるのであろうか? 今の時代には根性論は通用せず、それは昔の名選手と言われる人の時代の考え方なのであろうか?
 
 とはいえ、僕は名選手ではないが……。いや、名選手かどうかにかかわらず、やはり厳しさなくして高い目標には届かない。
 
 僕は決して名選手ではない。ただ人が成長するために、または組織が成長、大きくなっていくためには、やはり人並み以上の厳しさが必要だと思う。
 
 足が折れていようが、鼻が曲がっていようが、グラウンドに釘が落ちていようが、レフェリーがどうであろうが、雨が降ろうが槍が降ろうが、何が起きようが……。「勝利」するために逃げないで闘えたか? が大事だ。それをやらない選手がひとりもいないのは分かっている。
 
 しかし、問題はそう見えないことが一番大きな問題なのである。それはプロであり、代表だからこそだ。
 
 ベストを尽くした結果なのだ。だからこそ、こんな時こそ、自分自身への最高の厳しさを心に秘めて、我が国のために闘い続けてほしい。
 
 代表戦は、我々は一喜一憂。
 
 当事者たちは一喜一憂せず、周りに一喜一憂してもらうもの。そのために、もう闘いの準備がスタートされたのであろう。
 
 願うこと、祈ることしかできないが、国民は良いイメージで彼らを見守るしかない。
 
2017年6月13日
三浦泰年
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