【鹿島】「パスさえくれば、ブス!っとね」。土居聖真、最後のひと刺しまであと一歩

カテゴリ:Jリーグ

原田大輔

2017年03月31日

「自分の中ではチクチクっと針は刺している」

4節・清水戦では、“前を向いたプレー”で金崎(33番)の決勝点のきっかけを作ってみせた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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「プロになったばかりの頃にはSBも経験しましたし、昨季はFWでプレーしていたから、相手のサイドハーフやSBが嫌がるプレーが分かる。それに去年、J1チャンピオンになったり、クラブワールドカップを経験したことで、心技体すべてにおいて、確実にレベルが上がっていると実感できている。身体も動くし、頭も動く。サッカーIQが上がった気がします」
 
 揺るぎない自信があるからこそ、自分自身の強みに対しても明確だ。
 
「FWだと、ゴールに背を向けた状態でプレーがスタートすることが多くなるけど、サイドでは前を向いた状態でボールを受けることができる。DFを背負って(ゴールに)向き直すのではなく、最初から前を向いてプレーできることは、自分の強みを活かせると思っています」
 
 本人が語るその強みが遺憾なく発揮されたのが、J1第4節の清水戦だった。2−2で迎えた84分、金崎夢生とのワンツーで攻撃のテンポアップを図った土居は、左サイド前方に走る金崎へ再びパスを送る。
 
 そして自身はペナルティエリア内に進入すると、金崎からのリターンに合わせて一気に加速。ワンタッチで目の前のDFを置き去りにすると、レオ・シルバにラストパスを折り返す。
 
 一連の流れで得たCKから金崎が得点し、鹿島は3-2で逆転勝利。金崎の決勝弾もさることながら、何より、きっかけを作った土居の突破に心底、痺れた。
 
「確実に相手の急所を突けるような選手になっていきたい。ペドロ(・ジュニオール)をはじめ、今季は新加入選手も多く加わったから、チームとしてお互いの特徴を把握している段階だけど、オレからしたら、すでに急所を突けるところまではきている。
 
(パスが来ないのは)それをまだ、チームとして見られるところまで極められていないだけ。自分の中ではチクチクっと針は刺している。あとはパスさえくれば、ブス!っとね」
 
 土居には確かな感触がある。試合を重ねるたびに、ゴール前に顔を出す機会も、シュートを打つ回数も増えている。
 
 蝶のように舞い、蜂のように刺す——―ゴールという最後のひと刺しまであと一歩である。
 
取材・文:原田大輔(SCエディトリアル)
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